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魚、食べてますか? 魚の脂で心疾患のリスクが下がる可能性

2019/08/22 07:30 投稿

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夏は体内の水分を失いやすく、脱水によって血栓ができやすい季節といわれます。その状態が続くと、心筋梗塞など命にかかわる病気の要因にも。これらの予防のために、今注目されているのが魚の脂こと「フィッシュオイル」

その働きを、疫学研究の第一人者である磯博康(いそ ひろやす)教授(大阪大学 医学系研究科 公衆衛生学)が文献として報告した内容からご紹介します。

大量発汗が心筋梗塞の要因に?

たくさん汗をかく夏は、脱水症状のほかにも注意すべき疾患があります。それは、心筋梗塞などの虚血性心疾患。発汗のため体の中の水分が不足して血栓ができやすくなり、心筋梗塞をはじめとする虚血性心疾患のリスクが高まってしまうのです。

こうしたリスクを軽減する栄養素として、改めて評価が高まっているのがフィッシュオイルです。フィッシュオイルとは青魚などから採取される油のことで、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などの脂肪酸を含みます。イワシやサバなどを食べることで摂取できるため、人気のサバ缶やサプリで補っている人もいるかもしれません。

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魚の脂で虚血性心疾患のリスクが下がる可能性

このフィッシュオイルに注目し、EPAやDHAなどの「オメガ3系多価不飽和脂肪酸」に、虚血性心疾患リスクを低減する効果があることを明らかにしたのが大阪大学の磯教授です。

虚血性心疾患とは、動脈硬化や狭心症、心筋梗塞など、心臓が働くために必要な酸素や栄養を送る血管である冠動脈が狭くなったり、つまったりして血液がうまく送れないような状態の病気です。

磯教授の研究グループは、摂取した魚の種類と1週間の摂取頻度、1回あたりの魚摂取量についてアンケート調査を実施(※1)。魚およびオメガ3系多価不飽和脂肪酸の摂取と、虚血性心疾患発症との関連を調べました。

その結果、魚の摂取量がもっとも少ないグループにくらべ、摂取量がもっとも多いグループでは、虚血性心疾患リスクが約40%低くなったそう。

また、EPA・DHAの摂取量で比較したところ、摂取量がもっとも多いグループの虚血性心疾患リスクは、もっとも少ないグループよりも40~60%も低くなったといいます。

油(脂)の種類を覚えておこう

出典:厚生労働省 特定保健指導の実践定期指導実施者育成プログラム

ここで脂肪酸の種類についておさらいしておきましょう。脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類できます。上記の表のとおり、牛肉・豚肉の脂身やバターなどに含まれるのは飽和脂肪酸。たくさん摂ると心血管疾患のリスクが高まるとされています。

いっぽう不飽和脂肪酸は、オレイン酸を含む一価不飽和脂肪酸と、EPA・DHAなどを含む多価不飽和脂肪酸に分けることができます。

多価不飽和脂肪酸は動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、中性脂肪を減らす効果もあるとのこと。健康維持において欠かせないメリットがあるのです。

日本人は「魚不足」

しかし平成29年の「国民健康・栄養調査」では、脂質の摂取量は増えているにもかかわらず、多価不飽和脂肪酸を含む魚介類の摂取量は減少していると磯教授は指摘します。

「魚を食べる機会が少ない欧米では、栄養素をサプリメントなどで補う発想がありますが、普段から魚を食べる習慣がある日本ではそのような考え方があまり定着していませんでした。

このような背景をふまえると、今後は食事による効率的な摂取方法を学ぶことが大切。魚の摂取が困難な場合には、サプリメントの摂取も代替といえます」(磯教授)

猛暑の夏、思わぬ心臓の病気のリスクを避けるためにも、魚を積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。

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※1 日本衛生学雑誌 1993年48巻5号 p.939-954 食習慣と血清中脂肪酸構成に関する地域比較研究
※参考文献:Iso Circulation. 2006;113:195-202

磯博康(いそ ひろやす)教授
大阪大学 医学系研究科 公衆衛生学 教授。生活習慣病、特に循環器疾患病の環境・身体・遺伝要因の疫学研究の第一人者。魚に含まれるEPAやDHAなどの「オメガ3系多価不飽和脂肪酸」が、虚血性心疾患リスクの低減に役立つことを解明。日本公衆衛生学会理事長、日本循環器予防学会理事。

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