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目覚めたら手に大ヤケド! 火事でも日焼けでもない、まさかの原因は?

2019/08/08 23:00 投稿

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映え狙いのカクテルが、まさかの展開に……!

とある夏の日。プールサイドで家族と楽しい時間を過ごしていたコートニー。きりりと冷えた氷入りのマルガリータで乾杯をしました。完璧な写真映え、そして味もいい手作りマルガリータをつくるため、コートニーは何百個ものライムを絞って氷を投入、テキーラを加え、プールに入る前にカップに分けたのです。

太陽の下でめいっぱい楽しく過ごした、その翌朝。コートニーは、自分の手が“燃える”ように熱くなっているのに気づきました。おそるおそる見てみると、手が大きく膨れ、真っ赤な水ぶくれに覆われているのです。もはや「軽いヤケド」とは言えないほどの状態に……。

これはマルガリータによるヤケドとして知られる皮膚病なのです。医学的には植物性光皮膚炎と呼ばれ、特定の植物化学物質(特に柑橘系の果物に含まれるもの)のために、皮膚が日光に敏感になり、水ぶくれをともなうヤケドを起こすことがあるもの。

今回は、植物性光皮膚炎について知っておきたいことと、防ぎ方をまとめます。

植物性光皮膚炎とはズバリ何?

image via shutterstock

ニューヨークのマウント・サイナイ医療センターの美容・臨床皮膚科の研究ディレクター、ジョシュア・ザイヒナー医師によると、特定の植物、特に柑橘系の果物にはフロクマリンと呼ばれる化合物が含まれています。このフロクマリンが日光の存在で激しい化学反応を引き起こすのです。

フロクマリンは紫外線A波にさらされると、皮膚で光化学反応を起こし、皮膚細胞を傷つけ、細胞死を促進します。反応は人によって異なりますが、大きな水ぶくれ、発赤、灼熱感、痛みを引き起こすことがあります。

日光の下でフロクマリンと接触する人ならだれでも植物性光皮膚炎のリスクがあり、園芸、ハイキング、釣り、農業、キャンプはさらにリスクを高めるでしょう。柑橘系ジュースを使うバーテンダーの仕事ももちろん反応の引き金に。

ザイヒナー医師によると、最大の“犯人”は柑橘系の果物、特にライムですが、レモン、セロリ、野生のパースニップ、パセリ、ブタクサなどもフロクマリンを含んでいます。

植物性光皮膚炎になるとどうなる?

日光にさらされて数時間後に不規則な形の水ぶくれができます。重度の日焼け、また化学ヤケド、アトピー性皮膚炎、蜂窩織炎などと誤診されることもあります。しかしザイヒナー医師は反応が局所的で見た目に特徴があるといいます。

「これは化学物質が皮膚に触れた場所にだけ発生し、ライムジュースがこぼれたり、飛び散ったりした場所にしま模様や点のような奇妙な形のヤケドがでてくるのです。最初の発疹は燃えるような赤です。だいたい焦げ茶っぽい黒に変わっていきます」(ザイヒナー医師)

痛みを軽減する方法は?

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植物性光皮膚炎になった場合、痛みを軽減する方法がいくつかあります。軽度のヤケドの場合は、アスピリンやイブプロフェンなどの市販薬で処置することができます。

中程度の水ぶくれの場合、医師が勧めるのは、炎症やかゆみを軽減する局所に使うステロイドクリーム。より重症の場合、コルチステロイドまたは抗ヒスタミン薬の飲み薬を処方するかもしれません。

1〜2週間の間に最初の症状が治まり、水ぶくれが消えると、皮膚にかさぶたや赤みができることがありますが、それを取ったり、はがしたりしないようにします。皮膚が治っていく際に水分を保ち、保護し、瘢痕化を最小にするための皮膚軟化剤ベースのクリームを医師は処方してくれるはずです。

最後に、水ぶくれした皮膚を日光にさらさないでください。植物性光皮膚炎は再発することはなく、時間とともに消えていきます。「肌に恒久的な変化をもたらすことはめったにありません」(ザイヒナー医師)

植物性光皮膚炎を予防する方法

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悪名高いマルガリータのヤケドについて理解しておけば、症状の進行を簡単に避けられるはず。「植物性光皮膚炎を引き起こす植物や食物と接触した場合は、必ず衣服や手袋で皮膚を保護し、日光に当たる前に皮膚を完全に洗い流します」(ザイヒナー医師)

夏のマルガリータのために、パセリを摘んだり、ライムを絞ったりする場合は、ガーデニング用もしくは調理用の手袋を使うとよいでしょう。また、日焼けを避けるために日焼け止めも忘れずに。

そうすれば、飲み物に柑橘類を使いながら、日光にさらされた皮膚から離し、マルガリータによるヤケドを防ぐことができるでしょう。

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