もしや、自分は性欲が薄いのかも?
異性愛や同性愛と同じように、選択してなるものではない「無性愛(アセクシャリティ)」と呼ばれる性的指向があります。アセクシャルな人、Aセク、ACEとも呼ばれる無性愛者です。
アセクシャルの定義は、「性的魅力を他者に感じない、もしくは性的欲求の低さ、いずれかの特徴を持つことです」と話すのは、インディアナ大学のキンゼー研究所の研究員、ジャスティン・リーミラーさん(『Tell Me What You Want』著者)。
前回は、アクセシャルな人の特徴と性質の側面を紹介しました。今回は、引き続きアクセシャルな人を理解するためのヒントを専門家に教えてもらいましょう。
アセクシャルにとって、セックスとは?
image via shutterstockすべてのアセクシャルがセックスを選ぶわけではありませんが、する人もいます。「ロマンティックな関係にあるアセクシャルは、パートナーが望めば、大切な関係を保つためにセックスという手段を選ぶこともあります」(リーミラーさん)
さらに、性的に惹かれるか惹かれないかの欠如は、必ずしも性欲の欠如を意味するわけではありません。セランコウスキーさんによると、アクセシャルでも欲情することはありうるし、自慰行為だって自然です。性的な想像をするケースも、しないケースもあります。
自分がアセクシャルかどうか、どうやって見極める?
image via shutterstockボガートさんによると、生涯にわたって永続的に、性的魅力を他人に感じないかどうかが、簡単に見極めるポイントだそう。
もちろん、自分のセクシュアリティやアイデンティティを理解しようとする際、必ず混乱する期間はあります。セランコウスキーさんによると、アセクシャルもさまざまなのです。
アセクシャルの人々は、幼少期から他人と比べて「違う」と感じることが多いという研究もあります。自分はアセクシャルとして生まれたと語る人もいますが、人生の途中でさまざまな経緯からアセクシャルになっていったという人々もいます。
セランコウスキーさんによると、一時的にアセクシャルを経験する人もいるそう。周期的な選択、一時的な性への関心の欠如、もしくは年齢を理由に。身体ハンディキャップ、トラウマ、個人的な気づきにより、一時的か長期的にアセクシャルであるのが心地よいと気づくのでしょう。
「人生におけるアセクシャル体験はさまざまで、何かのパターンに当てはまるというものではありません。自分自身を見極めるために他者を信頼するのが大事です」(セランコウスキーさん)
アセクシャルは一人ひとりが異なりますが、リーミラーさんによると、アセクシュアリティ・アイデンティフィケーション・スケールのような判定基準も開発されています。これはアセクシャルとして人を判定するにはとても正確な基準であるそうです。
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Cassie Shortsleeve/Exactly What It Means to Be Asexual, According to Sex Researchers/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)