夏が徐々に本格的になってくると、膣(ちつ)のあたりも汗ばむのを感じていませんか?
なぜあそこが汗ばんでしまうのか、臭いの原因は何なのか。人に聞きにくい悩みに、皮膚科医がお答えします。
なぜ膣のあたりが汗ばむの?
image via shutterstockまず、膣は体の内部の器官であり、それ自体発汗することはないことを知っておきましょう。その周囲である外陰部には、わきの下、股間、頭皮のように、毛包と汗腺が密集しています。
股のあたりも、そのほかの身体の部分同様に、発汗することで熱がこもるのを防いでいます。「発汗は、身体がもつエアコン機能みたいなもの」と言うのは、マサチューセッツ州の専門委員会の認定を受けた皮膚科医であるジョイス・イマヒヤロボ・イップさん。「体温をクールダウンさせるための機能なのです」
イマヒヤロボ・イップさんいわく、多くの女性が、気温が上昇したときや激しい運動をしたときに股のあたりに汗ばみを感じますが、それはストレスで起こる場合もあるそう。
「発汗は、膣に限らず、身体のどの部分でも“当たり前”におこるもの。しかし、過剰な発汗は問題になることも」とイマヒヤロボ・イップさん。これは多汗症とよばれる症状で、米国の人口の3%がかかっていると報告されています。
股のあたりの汗のせいで膣が臭う?
image via shutterstock「汗をかくと、そこの臭いも気になりませんか? その原因は、膣のあたりのふたつの異なる汗腺です」と説明するのは、アメリカ皮膚科学会上級会員で、ニューヨークで最先端の皮膚科学の認定皮膚科医として活躍するスーザン・フレッドラーさんです。
私たちの体のほとんどの部分はエクリン汗腺で覆われており、激しく走った後などには、そこから体温を下げるための汗が出されます。しかし、股のあたりには、わきの下と同じ臭いをだすアポクリン線があります。
これらの分泌腺が膣のあたりの臭いを出します。この臭いは通常は害がありませんが、それでもやはり、細心の注意を払った方がよいかもしれません。もしいつもより臭いがきつくなってきたと感じたら、それは細菌性膣炎(独特な魚臭をともなう膣感染症)または性感染症に感染した可能性が考えられます。
明晩の『Prevention』で、具体的な対処法を紹介します。
※本記事は、2019年6月6日に、産科学および婦人科学の准教授で、予防医学審査委員会のメンバーであるキャロライン・スウェンソン医師によって、医学的知見から監修されています。
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