uka代表の渡邉季穂さんが、「生まれつきの容姿と、若さが劣化しても『雰囲気』は老けない」という観点で、手や髪などのパーツケア、ファッション、そしてマインドまで、幅広く「美人と言わせるテクニック」について語った内容です。
「美人は雰囲気で決まる」と話す渡邉さんに、お話をうかがいました。
自分に「自信を持てること」をひとつ見つける
「美しくいるために意識していることは?」と問いかけると、まずは「マインド」だと語った渡邉さん。
「芯にあるのは、『私は私、人は人』ということだと思います。その上で素敵だな、と思う人をみつけたら、決して人と比べてあきらめたり、ネガティブになるのではなく、その人がなぜ素敵なのか? を考えますね。
顔ではなく、着こなしや、髪や、仕草など、全体にまとうオーラが素敵な人って、いますよね。ハリウッド女優とかと比べるのではなく(笑)、できれば身近な人で。「素敵な人−自分=足りないもの」という方程式に当てはめるのです。
同じ年代で、ファッションのテイストも似ているのに、私と違うところはなんだろう? と考えます。例えばそれは、笑顔だったり、優しさだったり。そんなささいな違いを見つけることを楽しんで、次に自分が進むべきヒントにしています」(渡邉さん)
そうやって自問自答し続け、たどり着いたのは、「自分にひとつ、自信があることは美しさにつながる」という考え方だそう。
「トリートメントした髪だったり、まつ毛エクステだったり、もっと細かいことではまつ毛の流れがキレイ、でもいいんです。自分自身の“推しパーツ”を見つけることがおすすめです。
私は仕事柄、たくさんの女性たちに接して見ていますが、その瞬間ごとに“推しパーツ”は変わると思います。
それをひとつ、そしてふたつ…… と増やしていくことが、美しくいられるコツだと考えています。100%隙のない美しさは、ほぼ不可能。
だったら、80%をベーシックなケアで美しさをキープし、20%は少し抜けがあるくらいが、続けられると思います」(渡邉さん)
美しさは、一朝一夕で手に入るものではありません。続けるためには、ほどよい力の抜け具合が必要。渡邉さんの語る言葉には、「私でもできそう…」という、嬉しいハードルの低さがありました。
ベーシックなお手入れこそが、美をつくる
渡邉さん自身が美しさのために続けていることを聞くと、「お手入れされている爪は美しい、と感じるのでネイルケアをしています」とのこと。
渡邉さんがネイリストを志したのは、さぞかしネイルが好きだったから? と尋ねると、「たまたまなんです」という答えが。
「実は子供の頃から、爪を噛む癖があって、甘皮周りが硬くなっている状態でした。
大人になり、たまたま友達に『暇なんだったらネイルサロンに行こうよ』と誘われてケアをしてもらったときに、爪周りが驚くほどきれいになって、背筋がぞっとするほど感動したのです。それで、ネイリストを目指しました。
もうひとつ、ネイルスクールで衝撃の出会いがありました。今でも覚えているのですが、当時、教えてくれていた先生がまさに“雰囲気美人”でした。
40歳前後で、サラサラのボブスタイルで、ネイルは薄いピンクに白を縁取ったシンプルなフレンチで。その佇まいが本当に衝撃をうけるほど素敵だったんです。
その人と出会えたことで、諦めずにネイリストを志せたのかもしれません。
整えられ、お手入れされた爪は、すべての人がきれいと感じますよね。そこがきちんとしている状態ではじめて、デザインやカラーを楽しめると私は考えています。
整えられた爪は、オイルを塗るだけでもとても美しいものです。そうなると、指先の動きも自然に美しくなりますし、『ネイルきれいですね』と言われると、気分がアガるものですから」(渡邉さん)
爪そのものをお手入れするというベーシックな美しさ、それが基本。ここを踏まえることで、きれいのモチベーションを保つことができるのです。
「自分に自信がなく、諦めてしまった人」にこそ、読んでもらいたい
著書『雰囲気からして美人』では、81のテクニックを通して、雰囲気で美人になれるヒントを紹介しています。
『雰囲気からして美人』1,512円(税込)/ダイヤモンド社「最近は、SNSで加工して“盛る”のが当たり前。それを見ると、自分に自信をなくしている人が多いように感じます。
だからといって、加工した美肌に近づこうと、毛穴が見えないほどベースメイクをするのはやりすぎに。それに、いくら肌がきれいでも、無表情だと魅力的には見えません。
だからこそ言いたいのは、ベーシックなお手入れをして、自信を持つこと。いつも話すのですが、例えばネイルケアは、歯のクリーニングと同じように 考えてみませんか?
月に1~2度プロにケアしてもらい、あとは毎日自分でキープするだけでいいんです。
そうするとそれが、「自分はちゃんとできている」という意識に変わります。肌や髪など他のパーツも同じことです。
年を重ねることは、あがいてもどうにもできません。そして、自分に100%満足している人もいないはず。
たくさんのコンプレックスを諦めてしまうのではなく、口紅の色や髪の毛先を巻いてみる、というちょっとしたことで、雰囲気を変えること。
その積み重ねが、自分が特別な存在であるという自信につながると思います」(渡邉さん)
自身を「自分に甘い」と評する渡邉さんだからこそ、この本に書かれているTIPSは、肩に力が入り過ぎてない、自然体なものばかり。
だからこそ、幅広い女性たちに響いているのかもしれません。
渡邉季穂さん
株式会社ウカ 代表取締役会長・ネイリスト。サロンワークやさまざまな女性誌での誌面登場や、セミナー講師としても活躍。美容の新しい価値観を提案するトータルビューティカンパニー・ukaの代表として、サロンの経営や製品開発まで幅広く手掛けている。
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