カフェインと、コーヒーの苦み成分であるクロロゲン酸には、胃の粘膜を刺激して胃酸の分泌を増やす性質があります。カフェインの摂りすぎは下痢を招く作用もあり、胃腸に優しい飲み物とはいえないようです。
ただ一概にそうと言い切れないのは、カフェインが体に与える影響は個人差が大きいから。じつは日本人を含むアジア人は、カフェインで不快な症状が起きやすいタイプの遺伝子を持つ人が半数に上ります。
それに対して欧米の白人は、カフェインが合わない人は少数派。欧州食品安全機関(EFSA)は「カフェイン摂取は1日に400ミリグラム未満、通常のコーヒーでいうと4~5杯までにするように」と提言していますが、これは基本的にカフェインに強い白人向けの数値です。
コーヒーは自分の体調と相談しながら飲むのがおすすめ。最近流行の高カカオチョコレートにもカフェインが入っているので、コーヒーが合わない人は気をつけましょう。
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