巣鴨駅前胃腸内科クリニックで、日本初の胃弱外来が開設されました。胃の不快感は、日々の生活の質にかかわってきます。また、大きな病気が隠れている心配も。
気になる胃弱や、専門外来で行われている診察や治療とはどんなものでしょうか? 院長を務める神谷 雄介先生にさまざまな質問をぶつけてみました。
Q2. 「胃が痛い」と感じるとき、胃ではどういうことが起こっているの?
image via Shutterstock胃痛は、ストレスや食べすぎ、睡眠不足など、いろいろな要因で胃酸の分泌が活発になって起こる「胃酸の分泌過多による粘膜への刺激」、「胃粘膜の知覚過敏」で起こります。
胃酸と胃粘膜を守る胃粘液の分泌は、本来バランスが取れているもの。それが、胃酸が過剰に分泌され胃粘膜を守れなくなると、胃炎になってしまいます。胃の粘膜がえぐられた状態の潰瘍やがんなどがある場合にも、胃酸が刺激となり強い痛みを感じます。
胃粘膜が知覚過敏になる原因は、はっきりとわからないのですが、不安や強い緊張感などのストレスが引き金となったり、かぜ薬や解熱鎮痛剤など薬の影響だったりすると言われています。
さらに、慢性的な胃の痛みがあると、ストレスになってしまい、そのストレスが胃の痛みを助長するという悪循環に陥ることもあります。症状があるときは我慢せずに医療機関に相談し、必要な検査を受け、自分の状態を知るのは大切なことです。
神谷雄介(かみや ゆうすけ)先生
巣鴨駅前胃腸内科クリニック院長。国立佐賀大学医学部卒業。板橋中央総合病院にて内視鏡的胆管膵管造影を大井至先生に師事。その後、卓秀会平塚胃腸病院にて胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。年間3000件弱の内視鏡検査、早期がんの治療・内視鏡手術を施行。2016年4月に巣鴨駅前胃腸内科クリニック開業。内視鏡検査や胃腸症状専門外来、がんの予防・早期発見に力を入れ診察を行っている。理想の医師の姿は「患者さんの相談役のような形でずっと傍に寄り添う主治医」。