「コロラド大学が実施した研究では、脂肪吸引をした患者の体脂肪は、1年後には手術を受けない人たちとの違いがなくなっていました」
(スティーヴン・ガイズ著『小さなダイエットの習慣』58ページより引用)
ガイズ氏によると、ダイエットの強敵となる存在が2つあります。ひとつは、前回ご紹介した脳の潜在意識。そしてもうひとつは、減量の専門家が「脂肪セットポイント」と呼ぶ、カラダの生物学的な抵抗です。
「脂肪セットポイント」とは、カラダが現在蓄えていて、維持しようとしている脂肪量のこと。カラダにはバランスを保つためのホメオスタシス(恒常性維持機能)が備わっているため、急激なカロリー制限を行うと、脂肪を蓄える働きが活性化されます。
ガイズ氏いわく「脂肪セットポイント」を変化させるのは難しく、人工的に脂肪吸引の手術をしても多くの場合は元に戻ってしまいます。
減量を成功させるためには、カラダの過剰な反応を引き起こさないように、“こっそりと”行うのが吉。脳とカラダは、ゆっくりとした自然なペースで変化させるのがいちばんうまくいくのです。
『ダイエットの小さな習慣』(ダイヤモンド社刊)
10万部を突破したベストセラー『小さな習慣』の著者スティーヴン・ガイズによる、待望の第二弾。従来のダイエット本とは一線を画す、「太らないための思考を作り、太りにくいライフスタイルを習慣化」するための一冊です。ガイズ氏が実体験からつかんだ“小さすぎて失敗のしようがない”ダイエットの習慣を、1日ひとつお届けします。
スティーヴン・ガイズ/著者プロフィール
2004年より自己成長ストラテジーの調査と執筆を行っている。2011年にブログ「ディープ・イグジスタンス」を立ち上げ、ホワイト・ダウ・ブックスによって2012年の自己啓発ブログ第1位に選ばれた。「ライフハッカー」「マインド・ボディ・グリーン」「タイニー・ブッタ」「ビッグ・ザ・ブレイン」などの人気メディアに寄稿している。