バレンタインが近づいて、街で目にするようになる多くの「チョコレート」。香り高く口の中でとろける、この魅惑のスイーツの原材料は、カカオという植物です。
カカオの樹になった果実の種子「カカオ豆」。これを発酵・焙煎したものをローストし、すりつぶしてペースト状にした「カカオマス」と、カカオマスから搾り取った「カカオバター」を練り固めたものが、100%カカオのチョコレートです。
つまり、チョコレートの原型は、純植物性=Veganなのです。Veganの方にもチョコレート好きが多いのですよ! そして、カカオは栄養豊富なスーパーフードであることも見逃せません。
しかし100%カカオのチョコレートは、そのまま食べるには苦みや酸味が強すぎるため、一般的に販売されているおいしいチョコレートには、砂糖や、ミルク、生クリーム、粉乳などの乳成分を加えられ、食べやすい味につくられています。
Veganチョコレートの見分け方
一般的に販売されるチョコレートのなかにも、乳成分を一切加えていないVeganのチョコレートも多数あります。Veganと書かれていないことが多いので、気付かずに食べているかもしれません。製菓材料店で販売されているチョコレートで、Veganかそうでないか、見分けられるシンプルなポイントは、チョコレートの商品名です。
「スイートチョコレート」と呼ばれるものは、基本的には、カカオマスとカカオバター、砂糖のみでつくられているもの、つまりVeganです。ここに乳成分が加わると「ミルクチョコレート」と呼ばれます。
「スイートチョコレート」を使った手づくりチョコレートなら、Veganのあの人にもプレゼントできるかも(「スイートチョコレート」のなかにも、一部には、乳由来の添加物を使っているものがあるので、原材料表記を確認して選んでくださいね)。
Veganチョコレートで手づくりバレンタイン
湯煎で溶かしたスイートチョコレートを型に流し、ドライフルーツやナッツを散らした「Veganチョコレートバー」はいかがでしょうか。
写真のチョコバーは、みかんやライムなどのドライ柑橘と、アラザン(銀色の砂糖菓子)、砕いたピスタチオとアーモンド、Veganのビスケットでつくりました。赤いドライクランベリーや、黄色いドライマスカット、黄色いレモンピールなどもきれいですね。ナッツやビスケットが入ると、チョコレートは一段とおいしくなりますよ(一部のアラザンには動物由来のゼラチンが使われていますので原材料をご確認ください)。
ハートなどお好きな形の型を選ぶのも楽しみのひとつ。ぜひ、Veganの方へも、そうでない方へも、世界中のひとと楽しめるVeganチョコレートで、笑顔のバレンタインをお過ごしください。
ヘルシースイーツあれこれ
Vegan(ヴィーガン)とは、完全菜食。 動物性のものを一切使わないライフスタイルや、そのような食事のことをさす言葉。 本連載『TOKYO VEGAN』では、おうちでつくれるVeganレシピのほか、おいしい野菜や調味料、世界のVegan事情についてなどをゆるゆると綴っています。
大皿彩子 Saiko Ohsara
Alaska zwei 店主 / 株式会社さいころ食堂代表、“おいしい企画”専門のフードプランナー。Veganカフェ「Alaska zwei」の運営のほか、食に関わるブランドプロデュース、レシピ開発、空間コーディネート、イベントのトータルコーディネート等を行う。saikolo.jp
*さいころ食堂でメニュー開発を担当している「shiro」で、2019年2月2日(土)にVeganチョコレートをつくるワークショップを開催します。
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