それはただの気のせいではなさそう。季節の変化にともなう太陽光の減少に対する反応、「季節性感情障害(SAD)」かもしれません。
アメリカ精神医学会(APA)によると、SADはアメリカ人のおよそ5%で見られ、男性より女性で多いそう。無気力、食べ過ぎ、そして悲しい気持ちは、健康に有害。
昼間が短く、冷たい夜が長いからといって、落ち込むのはよくありません。次から、SADを克服して気分をよくするための科学的に裏付けられた方法をご紹介します。
1. 日差しの中を散歩する
冬でも気分良い場所で散歩を。
太陽の光をいっぱいに浴びて歩いていると、身体の大部分がとても必要としている(曇りの日は特に)ビタミンDが増えて、SADの症状をなくす効果があります。
ビタミンD不足は、うつ病にも関連するとされていて、頭痛の専門誌、ジャーナル・オブ・ヘッドエイク・アンド・ペイン誌で報告された2018年の研究によると、ビタミンD不足は秋と冬に群発頭痛の原因になる可能性があります。
2. 光を入れる
薄暗い冬の光は、気分を調節する神経伝達物資、セロトニンが作られる量を低下させます。青色光ダイオードを使った光を浴びると、セロトニンの量を増やせます。白色光ライトよりも効果あり。あまりギラつきません。
もっと簡単な方法は、カーテンを開けること。
でもひとつだけ、明るい光を浴びるのは必ず午前中にするように気をつけます。昼間でも遅くなってからたくさんの光を浴びると、サーカディアン睡眠サイクル(概日リズム)が混乱しかねません。
3. もっと動く
寒いと確かに春まで冬ごもりしたくなってしまいますよね。でも、そんな誘惑には抵抗しましょう。
歩けば太陽光を自然と浴びることになり、冬の憂うつを防ぐ役に立ちます。
屋外は寒すぎるという方は、家の中で運動を。
4. 野菜や穀類をもっと食べる
幸せの秘訣は、食べ物にあるかもしれません。
SADやうつ病の人は、甘くて炭水化物たっぷりの食べ物を無性に欲しがる傾向がありますが、そんな食べ物をとりすぎると、健康によくない結果に。
その代わり、鮭、黄緑色野菜、全粒穀物などのSAD撃退食品を蓄えて、毎日を明るく。
5. カモミールを試す
気持ちを落ち着かせる必要があるなら、カモミールのサプリメントを試しては。
生薬分野の専門誌、ファイトメディシン誌で報告された2016年の研究によると、カモミールのエキスは「全般性不安障害」の症状を軽くする効果があります。
6. 新しいスポーツに挑戦する
「アイススケートやスキー、スノーボードなどのウィンタースポーツを取り入れて、冬を満喫しましょう」と心理学者のエリザベス・R・ロンバードさん(もっと幸せな生活を送るための本、『A Happy You: Your Ultimate Prescription for Happiness』の著者)。
何か楽しいことが待っていると、憂うつな寒い冬にも気分がアップ。
7. 慈善活動をする
「自分ができることでボランティア活動を探してみては」とロンバードさんは提案。
ホームレスの人のためにコートを集める、困窮した子どもたちのためにクリスマスプレゼントを集める慈善イベントを開く、クリスマスホリデー中にアニマルシェルターでボランティアをするなど、いろいろ考えられます。
ロンバードさんによると、慈善活動をすると気分が良くなるという確かな証拠があるそう。
8. 周囲の雰囲気を明るくする
「お天気は変えられないかもしれませんが、身の回りの環境は自分でなんとかできます」と心理セラピストでウェルネス専門家のマリッジ&ファミリー・セラピスト(MFT)、ジェニー・ギブリンさん。
壁を明るい色で塗る、カラフルな文房具を買う、元気づけてくれるアート作品を飾る、それからパソコンの壁紙を海辺の情景に変えても、気分が高揚します。
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The Editors Of Prevention/Mood-Boosting Tips to Help Soothe Seasonal Affective Disorder
訳/STELLA MEDIX Ltd.