管理栄養士の柴田真希先生に、代謝と食事の関係についてうかがう短期連載。

第2回に続き、第3回ではいつもの献立を「一品チェンジ」する、簡単代謝アップ術を教えていただきます。

「一品チェンジ」で代謝アップを狙おう

「〇〇を食べると代謝がよくなる」式の健康法は、習慣化しづらいため成功しにくいと柴田先生。おすすめは、いつもの食事を「代謝にいい食べ物」にチェンジするという方法です。

1.白米を雑穀ごはんにチェンジ

白米を雑穀ごはんにすることで、エネルギー(カロリー)は変わらず、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンB群などのビタミン、食物繊維などがプラスされる。

2.白パンを茶色いパンにチェンジ

ごはんと同じく、ライ麦や胚芽、雑穀などが入った茶色いパンにすることで栄養素をプラス。白パンよりかみ応えがあることで、顔の筋肉を使うのもメリット。

3.サラダ&スムージーを温野菜&味噌汁にチェンジ

冷たい野菜は体を冷やすので、温めて食べるのが代謝アップのコツ。スムージーは消化しやすいけれど、胃や腸などの消化器官がサボってしまうのであまりおすすめしない。

4.野菜の味噌汁をタンパク質入りの味噌汁にチェンジ

代謝を上げる筋肉を作るタンパク質は、いつもの食事では不足しがち。味噌汁に豚肉や豆腐、卵などのタンパク質をプラスすることで、体も温まり代謝アップが期待できる。

忙しい人向け、代謝アップ献立

忙しいときは食事の支度がおろそかになりがち。手軽な外食で済ませることも増えてきます。

そんなときこそ、「一品チェンジ」の考え方を生かして「代謝を上げる献立」を選んでみてください。

朝食

パンとコーヒーではなく、雑穀ごはん+味噌汁、もしくは茶色いパン+野菜スープがおすすめ。味噌汁やスープは前日に多めに作っておけば、朝に作る手間が省けます。

昼食

サンドイッチだけ、パスタだけなど、単品メニューでは栄養素が不足しがち。外で購入するときも、おにぎりにカップ味噌汁やスープ、サラダチキンやゆで卵、納豆、お惣菜などをプラスして、定食を作るイメージで。

夕食

「遅くなったからごはんは抜きで、おかず、豆腐、サラダにビール」はNG。主食もしっかり摂り、肉や魚に野菜を合わせて焼く、葉物野菜をゆでるなど、ごく簡単な料理をプラスするのがおすすめ。

「糖質オフのために炭水化物を減らす人が増えていますが、おかずだけの食事ではエネルギーや食物繊維が足りず、便秘や冷え性になりやすくなります。塩分や脂肪を摂りすぎてしまうこともあるでしょう。

食べることは太ることではなく、美しく健康な体を作ること。代謝しやすい炭水化物をきちんと摂って、ぜひ巡りのよい体を作っていきましょう」(柴田先生)

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柴田真希(しばた・まき)先生
株式会社エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。1981年、東京生まれ。27年間悩み続けた便秘を3日で改善した自身の体験とともに「雑穀」や「米食の素晴らしさ」を広めるべく、雑穀のブランド「美穀小町」を立ち上げる。料理コーナーの番組出演をはじめ、各種出版・ウェブ媒体にレシピ・コラムを掲載する他、食品メーカーや飲食店のメニュー開発・プロデュースなどを手がける。『簡単! 美腸レシピ』(エイムック)など著書多数。

取材・文/田邉愛理、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)、image via shutterstock

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