ほとんどの人が、自分に対して優しくなれません。自分の見た目に対する不満、仕事での失敗、とにかく私は全然ダメ! と心のなかで厳しい言葉を自分に向けていませんか?
でも自分にムチ打つと心も体も疲れきってしまいます。それに行動を変えるのはたいていうまくいかないと研究が示しています。ただうれしいことに、自分への思いやりを元気回復のための習慣にするには、ちょっとしたことを繰り返すだけでいいのです。それにはヨガが役に立つかもしれません。
image via shutterstockニューヨーク市で活躍するヨガとマインドフルネス講師サラ・クラークさんによるこのやさしい動きのシークエンスは、強く美しい心と身体、そしてそのはたらきすべてに感謝できるようなることを目的としています。
注意:クラークさんいわく、この実践は、あなたの心のありかたを徐々にシフトさせ、自分にやさしくなることを日常生活に浸透させるので、あなた自身の考え方全体に変化が起きるかもしれないとのこと。「これらの動きは、思いやり、共感、愛情の生まれる場所であるハートに注意を向けるものです」。リサーチによれば、特に女性の場合、自分への思いやりが健康全体に強く関連するそうです。
それぞれの動きの前に、自分に向けて「私はじゅうぶんよくやっている」と語りかけることを繰り返してください。なぜなら、あなたは本当に頑張っているから。そう感じるのに値するからです。
自分にやさしくなれるヨガのポーズ
01. 山のポーズ
<やり方>
心臓の位置に両手を置きます。両足は腰幅に平行に開いて、背筋を伸ばしてしっかりと立ちます。胸を張ったままの状態で、足の裏全体がぴったり地面につくようにしてください。そのままの姿勢で10回ゆっくりと呼吸をします。
<なぜ効果があるのか>
ヨガのフローを始めるときにこのポーズを行うことは、呼吸を徐々にゆっくりしていきながら、いまこの瞬間を堪能しつつ、先入観なしで身体がどう感じているのか観察できるチャンスです(クラークさん)。
また、背骨がまっすぐ伸びることで、よい姿勢を保てるようになります。
02. カウ&キャット
<やり方>
四つん這いになり、両膝は腰の真下、両手は両肩の真下に来るようにします(必要なら畳んだ毛布をヨガマットの上において膝当てにしても構いません)。
・カウ(上の写真)
息を吸い、胸と尾骨を空に向かって持ち上げるようにし、お尻は床に向けてリラックスさせます。
・キャット(下の写真)
息を吐き、背中と尾骨をゆるやかにまるめ、あごを胸のほうに引き寄せます。
以上をひとつの動作としてカウントします。これを6回繰り返しましょう。ポーズを切り替えるたびに息を吸って、吐きます。
<なぜ効果があるのか>
これらのポーズの動きは、背骨、腕、手首のウォームアップになります。カウポーズで胸を持ちあげて開くようにしたときに心臓に意識が向かい、キャットポーズでは身体を“抱く”姿勢に戻ります(クラークさん)。
03. ロー・ランジ
<やり方>
左膝は地面につけたまま、マットの正面に右足を踏み出します。ゆっくりと腰を前にシフトします。右膝は右足首の上にくるようにして、両手は心臓の場所に置き、胸を張ります。このままの姿勢でゆっくりと10回呼吸をします。そのあと、反対側の足で繰り返します。
<なぜ効果があるのか>
このポーズは身体を地面に固定してバランスをサポートし、両足と背骨を鍛えます。心臓の上に両手を置くことによって、思いやりの中心となる場所に意識を集中します(クラークさん)。
04. ピラミッドのポーズ
<やり方>
両足はまっすぐしたまま右足をマットの正面に踏み出し、左足は一歩後ろに引きます。右足はまっすぐ正面を向けたまま、左足は45度角度をつけましょう。上半身を前足の上に向かって折り曲げますが、両手がマットにつかない場合は、ヨガブロックかまたは積み上げた本の上に乗せましょう。
視線は数十センチ先の床を見つめてください。このままの姿勢で5〜10回ゆっくりと呼吸をし、反対側も同じように繰り返します。
<なぜ効果があるのか >
床に向かっておじきをするとき、内省と感謝の瞬間をつくりだします(クラークさん)。この機会を利用して、持ち上げたり、曲げたり、前に押し出したりといった動作を行う自分の身体に感謝しましょう。
05. サポーテッド・ウォリアーIII
<やり方>
右足を前に出し、上半身を前足の上に曲げた状態にします。両手はブロックか本の上に置いて、左足を持ち上げ、胴体を床と平行に保ったまま腰を水平にします。両足はまっすぐにキープして、両手は力を抜き(ブロックを握らないこと)、左足首から先を動かしましょう。そのままの姿勢で5〜10回ゆっくりと呼吸をし、反対側も同じように繰り返します。
<なぜ効果があるのか >
バランスをとるとき、自分自身への忍耐を実践しています。ぐらぐらしたりよろめいたなら(たぶんそうなります!)、「おっと! でも大丈夫!」とやさしく自分に言ってください。
そしてもう一度やり直すことを自分に許しましょう。トライすることは、成長することを意味します(クラークさん)
06. ラクダのポーズ
<やり方>
ひざまずいて両膝を腰幅に開き、太ももは床に垂直になるようにします。両手を腰の後ろに添えて支えるようにして腰を前に押し、心臓を上に持ちあげるように胸を張ります。
やさしく頭を後ろに倒してもかまいません。そのままの姿勢で5〜10回ゆっくりと呼吸します。
<なぜ効果があるのか >
このポーズは背骨の柔軟性をサポートし、股関節屈筋を深くストレッチします(クラークさん)。保護しようとしがちな場所である胸を持ち上げて心を開き、外の世界と自分自身の両方からの愛を受け止めましょう。
07. チャイルドポーズ
<やり方>
両足の先はそろえたままマットと同じくらいの幅に両膝を開いて、お尻をかかとに落とし、マットの上に額をつけます(必要なら毛布かパッドを頭の下に置いてもよい)。
両腕と両手は後方に寝かせるように置きます。リラックスして、10回ゆっくりと呼吸します。
<なぜ効果があるのか>
地面にくっついた状態になるこのポーズは、太ももを深くストレッチし、背中の緊張をゆるめます(クラークさん)。また、安心感や回復ももたらします。自分自身を愛されている子どもだと思いましょう。
そうすれば自分に対して簡単に思いやりを持てるようになりますよ。
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訳/Maya A. Kishida