金曜の夜は、パジャマに着替えて家で過ごしたい? それとも大勢の友だちと一緒にバーに行く? みんなから注目されたい? それともいつも隅っこでできるだけ目立たないようにしてたい?

内向的なのか外向的のなかというのは、ほとんどの人がこのように単純な二者択一の問題だと思っています

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でも実際には、あなたの個性は白黒ハッキリつけられるものではない、というのが真実です。「心理学において純粋なタイプというのは存在しない」と語るのは、ノースウェスタン大学心理学科長のダン・マカダムス医学博士。

外向的・内向的というのは、身長や体重のように連続的な指標なのです。体重がとても重い人やものすごく背が高い人がいるのと同じように、非常に外向的な特質を持つ極端な人もいますが、ほとんどの人は釣鐘曲線を描くグラフの真ん中くらいに位置しています」

性格分布のどの位置に当てはまるにせよ、間違いなく性格は日常生活を大きく左右します。「すべての行動は、その人の個性を反映している」と言うのは、ノース・ダコタ州立大学心理学教授のマイケル・ロビンソン博士。

個性は常にその人とともにあり、思考や感情、行動などに影響を与えています」

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私たちの個性は、心理学者が「ビッグ5」と呼ぶ、次の5つの性格特性から成り立っています(頭文字を取ってOCEANとも呼ばれる)、と説明するのはクリーブランド・クリニック精神分析医、スコット・ベア心理学博士です。

経験に対する開放性(Openness to experience) 勤勉性(Conscientiousness) 外向性(Extroversion) 協調性 (Agreeableness) 情緒不安定性(Neuroticism)

外向性はあくまでも個性の一部に過ぎませんが、それでも外向的であるかどうかは、思考や行動に大きく関係してきます。外向的か内向的かということが、社会からどのように見られるかということから、人間関係、仕事のキャリアにいたるまで、ありとあらゆることに影響しているのです。そこで連続的な指標の対極にあるこのふたつの性質について知り、どのあたりに自分が位置しているのかを把握しましょう

内向的とは何か

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どちらかといえば内向的だという人は、ひとりでじっくりと考える時間を大切にします。

内向的に共通する特徴

ひとりで過ごす時間を楽しめる 注目の的になるのを好まない 一対一の密接な関係を大切にする 話す前に考える、あまりおしゃべりではない 元気を取り戻し、自分と向き合うために、ひとりになる時間が必要 静かで干渉されない環境で働くのを好む 興味のある特定のことに深くハマる 無口で遠慮がちと思われることがある

内向的なことと、内気であることを混同している人が多い気がします」と言うのは、ミシガン大学人格心理学および社会心理学プログラム長のロビン・エデルスタイン博士です。

内気には、不安やネガティブな要素があります」。一方で純粋に内向的であることにネガティブな面はありません。「内向的な人はひとりでいても幸せで、社会との接触をそれほど必要としませんが、”自分は他人から好かれているだろうか、相手に受け入れてもらえるだろうか”などと不安になることもないのです。こうした不安は、内向的というよりも、内気であるということです」とエデルスタイン博士は言います。

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覚えておきたいもうひとつ重要なことは、多くの人に囲まれるのを好まないからといって、内向的な人は優れた友情や人間関係を築けないわけではないという点。ロビンソン博士いわく「いったん友情関係を築いたら、その友情の質に関しては内向的か外向的かで差はありません」。

リーダーシップを発揮する、コネクションを築くなど、私たちの社会は外向的なほうが適合しやすい傾向にありますが、かといって内向的であるのが悪い印象かといえば、そうでもないことも多いのです。「内向的であることを過小評価するきらいのある西洋文化では、外向的であることを過大評価しているのではないかと批判する人もたくさんいます」と、エデルスタイン博士。「しかし内向的であることについては、なんら問題はありません」

それどころか、内向的な人も優れた人間関係を築き、仕事でも大いに成功することもあります。外向的な人との唯一の違いは、会計士、エンジニアリング、執筆、長距離運転手といった、孤独な要素のある仕事により向いているということです。

外向的とは何か

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どちらかといえば外向的だという人は、まわりにいる人々や物事から発するエネルギーを糧に成長する人です。

外向的に共通する特徴

幅広い社会的ネットワークがある 自分が注目の的になることを楽しめる 声に出して考えがち 決断が早い 人に囲まれて元気をもらえる 社交的、熱心、前向き チーム主体のオープンな仕事環境で生き生きと活躍する

外向的な人は、社会的なネットワークの中心にいる傾向が強い」と言うのは、テキサス工科大学心理学部准教授のライン・シャーマン博士。「顔が広い人である場合が多いですね」

変化に直面したときどのように反応して、その変化を受け入れるのか、内向的か外向的かで違いはあるのかを調べた研究はありません。しかし外向的な人のほうが付き合いの輪が広いため、人生で何か大きな出来事が起きた場合、影響を受ける度合いに差があるかもしれません。

「誰かに慰めてもらいたい、助けが必要だという時に、外向的なほうが多くの人を頼りにすることができます」とシャーマン博士。「したがって何か一大事が発生した際には、一般的に内向的な人よりもたくさんのサポートを得られるのです」

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さらに、私たちの社会は外向的な人を受け入れる風潮が強いのです。「外向的な人のほうが、さまざまな形で社会にうまく適合できると言えますね」とエデルスタイン博士。「我々の世界は、ある意味、外向的な人向けにできているんです。人とつながる、仕事の面接に行く、デートをするなど、外向的なほうがあらゆることを楽にこなせます」

リーダーシップを発揮できる立場や、営業、マーケティング、PRといった人間中心の職業に外向的な人が多いのはこうした理由からです。

ここでも大切なのは、外向的であることはその人の個性のたったひとつの要素でしかないということ。「私は内向性と外向性が他の特性と組み合わさって、それぞれ違った個性が生まれるのだと大きくとらえています」とエデルスタイン博士は述べています。たとえば外向的な人にも、感じのよい人と、不快で無礼なことを言う人とでは大きな違いがあるのです。

自分が内向的か外向的か知る方法

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私たちのほとんどは、両極端なこのふたつの性質の間のどこかしらには、必ず当てはまります。社会が人を「型」に分類しようとやっきになっている時代に、このような曖昧さは実はとてもいいことです。

「非常に人気のある“性格判断”には(もっとも悪名高いのは、ブリッグスとマイヤーズが開発したMBTIと呼ばれるもの)、人々を型にはめようと主張するものがあります」とマカダムス博士。「でも型というものは存在しないんです。そうした判断には科学的な信頼性もありません。私たちに言えるのは、連続的な指標のなかで、その人が位置するところに関しては違いが見られる、というだけなのです」

その連続性のどのあたりに自分が位置しているかを知るには、シャーマン博士はSAPAプロジェクトのパーソナリティテストを受けることを推奨しています。これは、外向性の度合いが高いか低いかを知るもの。自分の個性をよく知ることには明らかにメリットがあるのは証明されています。「時間を超えて、一貫性をもち、先のことを見通し、自信を持って自己表現できるようになりますよ」とベア博士は述べています。

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訳/Maya A. Kishida

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