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どこか悪いのかも。喜んでいられない、生理がいつもより軽い理由

2018/10/19 23:00 投稿

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生理でつらいのはたいてい、経血の量が多く、おなかが張る、痛む、疲労感があるといった問題。ですから、生理が突然とても軽くなったらいいことのように思えるかもしれません。でも、経血は少ない方が快適でしょうが、どこかが悪いというサインの場合もあるのです。

異常に経血が少ないことを専門用語で「過少月経」と言います。医学的な診察の専門書(Clinical Methods: The History, Physical, and Laboratory Examinations)によると、1回の生理の経血量は普通30〜50mlですが、過少月経の人は30mlより大幅に少ないそう。経血をml単位で測るのはかなり難しいので、この値はあくまでも参考です。

南カリフォルニア生殖センター生殖内分泌専門医で、博士のリナ・アコピアンズさんによると、生理がとても軽くなる原因はホルモンの問題か、構造的な問題ということ(つまり、体の器官に何かが起こっている)。

考えられる8つの原因をご紹介しましょう。

01. 妊娠している!

妊娠に気づかないなんて信じられないと思ったことでしょう。赤ちゃんが9カ月にもなるのに、まったく気づかないということも

どうしておなかが丸くなってきてるのに気づかないのかは説明できませんが、もうすぐ母親になる人のなかには、かなり長い間知らずに過ごす人もいるのです。その理由は単に、生理がある限り、妊娠はあり得ないと教えられたから。でも、それが間違いのもと。

ほとんどの女性は妊娠すると生理が止まりますが、なかには経血がある人もいます」とCCRM(コロラド生殖医療センター)ニューヨーク・オフィスの医長で不妊治療専門医のジャネット・チョイさん。

実際に、チョイさんの患者で妊娠しようと頑張っていた女性のなかには、軽い生理になった後で子どもができていると分かった人が、ひとりならずいました。

異例に軽い生理やちょっとした汚れは、子宮外妊娠(卵子が子宮以外のどこかに着床してしまう)の場合もあり、これはとても危険です。疑わしいときは、妊娠テストを

02. 体重が相当に減った、または増えた

あなたの体は別の人間を宿すなどということができるわりに、実は化学的にとてもデリケート。大幅な体重の増減があったりすると、大パニックになります。

その結果、生理がなくなるか、かなり短くまたは軽くなるという事態も発生

いいことのように思えるかもしれませんが、体が正常にはたらくためには、「たんぱく質、炭水化物、脂肪、そしてビタミン類を健康的なバランスで取る必要があります」とアコピアンズさん。

03. 強いストレスがかかっている

夫婦喧嘩や仕事のプレゼンの失敗といった日常的なストレスだけで、ホルモンの調子が悪くなることはありません。

ですが、チョイさんによると、例えば親の死など、人生の大きなストレスは生理に影響する場合があります。それから運動のしすぎも、体に物理的なストレスがかかるため、生理の調子をおかしくするそう。

04. 甲状腺の活性過剰

甲状腺は首の前面、喉頭(こうとう:喉ぼとけの部分)のすぐ下に位置し、体温の維持や消化など、さまざまな体のはたらきをコントロールするホルモンを出します。

この甲状腺が活性過剰になると(活発になりすぎること。「甲状腺機能亢進症」とも呼ばれます)、甲状腺ホルモンが作られすぎて、心臓、血圧、筋肉など多くの部分に重大な問題が発生するのです。

異常に軽い生理も、甲状腺機能亢進症の症状のひとつで、生理がまったくなくなる場合もあります。小さなこぶが首を押しているように感じられることも。甲状腺活性過剰の症状があったら、医師の診察を受けます。

05. ホルモンを使った避妊薬を服用している

生理が軽くなる原因でいちばん多いのは、ホルモンを使った避妊薬。そのため、生理がとっても重い女性にこの薬を処方する医師もいるほどです。

経口避妊薬を使いはじめたり、ミレーナなどのホルモン放出IUD(子宮内避妊具)を入れたりした後で生理が軽くなったのなら、そのままその軽い状態を受け入れて大丈夫。

06. 多嚢胞(たのうほう)性卵巣症候群である

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、卵巣が異常に大量のアンドロゲン(男性ホルモン)を作ってしまう病気です。

PCOSの女性のなかには(全員ではありませんが)、液体が詰まった小さな袋、嚢胞が卵巣の中にできる人もいます。

このようなホルモンの変化は、正常な排卵を妨げて、ニキビやオイリースキン、体重の増加、過剰な体毛といった不快な症状につながる可能性があります。

そしてPCOSでもうひとつよくある症状が、普段よりずっと軽い生理。不定期だったり、生理がなかったりすることも多いのです。このような症状があったら、医師に相談。治療には普通、薬が使われます。

07. 年を重ねている

経血が減っているという相談があると、チョイさんはまず患者の年齢を見るといいます。閉経が近いのかもしれませんが、いつもそうとは限らないのです。

チョイさんによると、経血が減ったからといって必ずしも不妊のサインにはならないのだそう。

「年を取るにつれて、生理が変化することがあります。20代や30代初めには超厚型の生理パッドが必要だった人が、30代後期になってもっと薄くても大丈夫になったりします」

08. 子宮頸管狭窄(けいかんきょうさく)症である

「まれですが不快なこの症状は、子宮頸部が狭くなるか、完全に閉じてしまって発生します」とアコピアンズさん。

その結果、経血は子宮に残ったままになるか、ゆっくりと出てくるのです。経血が少ないのに激しい痛みがある場合は、医師に相談しましょう。

09. 子宮に傷ついた組織がある

一般的な「子宮頸管拡張と子宮内膜掻爬(そうは)術(D&C)」を受けた女性は、ほとんどが合併症もまったくなく治りますが、重大な傷ができて子宮壁がくっついてしまう「アッシャーマン症候群」という症状が発生する場合があります。

子宮頸管拡張と子宮内膜掻爬術を受けた後で経血がとても少なくなったようであれば、これが原因かもしれません。傷ついた組織を取り除くために、手術が必要になることも。

10. 出産中か出産後にたくさんの血液を失った

「これはとてもまれな症状です」と、アコピアンズさん。

たくさんの血液を失うと、体に酸素が足りなくなり、最終的に脳下垂体が損傷して機能が低下する「シーハン症候群」という症状につながる恐れがあります。

そうなると、生理サイクルをコントロールするホルモンを含めて、脳下垂体が作るホルモンが極端に減少。おそらくホルモン補充療法が必要になるでしょう。

結論

生理がいつもより軽いからといって、必ずしも何かのサインと受け止める必要はありませんが、変化を無視しない方がよさそう。

2〜3カ月は生理サイクルに気をつけて、「あなたの」標準に戻らないようであれば、婦人科医に診てもらいます。

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Judy McGuire/10 Reasons Your Period Is Lighter Than Usual
訳/STELLA MEDIX Ltd.

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