素材が持つ糖分を活かして発酵させるベジフル酵素は、簡単に手作りでき、ジュースをこしたあとに残った素材も、無駄なく発酵レシピにできるのが画期的。
ベジフル酵素のアイデアがぎっしり詰まった『ベジフル発酵ジュースとレシピ』(日東書院本社)の著者で、美養フードクリエイターの岩田麻奈未さんから、身近に手に入る素材でできるレシピをうかがいました。
基本の発酵ジュースのレシピ
<材料>
りんご 1個 キウイ 1個 ミネラルウォーター 500ml 広口のガラス製保存瓶 900ml程度の大きさのもの<作り方>
りんごはよく洗って皮ごと、キウイは皮をむいて、どちらも厚さ3mmほどのイチョウ切りにする。 煮沸消毒したのち、ウォッカなどのアルコール同数の高いアルコールで拭いたガラスの保存瓶に、8割ほどフルーツを詰め、ミネラルウォーターを注ぐ。このとき、フチぎりぎりまで注がずに、2cmほど隙間を空ける。 保存瓶のフタを閉め、直射日光の当たらない場所で常温(25℃程度前後)保存する。 一日一回、清潔なスプーンなどでかき混ぜる。早い時は2日目から発酵し始める。気泡が湧き上がってきたらザルでこし、栓のできるビンにジュースを取り分け、冷蔵庫保存する。発酵フルーツキャンディのレシピ
<材料>
ジュースをこしたあとの発酵フルーツ 保存ビン3分の1量 ココナッツミルク 100cc アガペシロップ 大さじ1<作り方>
ココナッツミルクにアガペシロップを溶く。 アイスキャンディの型に発酵フルーツを適量入れ、ココナッツミルクを注ぎ、冷凍庫で冷やし固める。素材の組み合わせは無限大
岩田さんの提唱するレシピはどれも、素材の風味を活かし、糖分控えめなのが魅力です。
基本の作り方をマスターしたら、レシピは無限大。生食できないものや、アクの強いもの、キノコ類以外は、ほとんどの素材で組み合わせ可能です。
「今の時期ですと、梨もおすすめですね。発酵させる時にシナモンを1本加えておくと、大人の風味になります」(岩田さん)
意外なところでは、フルーツにセロリやキュウリなどを組み合わせること。爽やかさが増します。ビーツを混ぜれば色あざやかな酵素ジュースに。
こしたあとの野菜やフルーツは、ピクルスのよう
ジュースをこしたあとの素材は、調味料を付けたさなくてもピクルスやザワークラウトのような風味に。サラダやメイン料理の付け合わせなどに加えると、料理の幅がぐっと広がります。なにより、素材を丸ごと無駄なく使い切ることができるのが嬉しいところ。
砂糖を使わない発酵はアルコール発酵もしやすいので、基本レシピの分量で数日で飲みきるのがポイントです。