けれど、こうしたことを繰り返していると、「本当にやりたかったこと」「本当に目指したかったこと」は、達成できなくなってしまいます。今回は、目標を達成するための3つのコツについて、普段は自分で意識しない「無意識の心理」を通して、お伝えしていきたいと思います。
「目標=やったことがないこと」。心理的に遠くなっていない?
まず、目標を掲げたとき、心の中に「達成するのが難しい」とか、「やったことがないから本当にできるのかな?」という心理を抱いていませんか?実は、多くの人が、目標を立てるときに「目指しているけれど、でもきっと遠くて達成できない」という前提を持ちながら、目標を設定してしまっています。
これは、私たちにホメオスタシス=恒常性の機能があるから。つまり、どんなに今の状況が嫌であったとしても、目標を達成した先の素晴らしい未来が待っていたとしても、「今の状態が心地よい」と、心も体も慣れ親しんで安定してしまっているのです。そのため、「目標を達成するためにやる新しいこと」が、「今までの慣れていること」に負けてしまい、つい忙殺されて日々のことが優先順位が高くなってしまい……という行動パターンになってしまうんですね。
こうした状態を打破するためには、あえて優先順位を上げてみてください。そして、5分でもいいから、それに取り組むことが大切です。こうすることで、「慣れていることよりも目標を達成すること」に、思考も行動もだんだんと慣れて、どんどん新しいコトも取り組めるようになっていきます。
常に目標を、今の自分に合わせてスケーリングする
次に大切なことは、目標を絶対に「こうやって達成する!」とやり方に執着するのではなく、今の自分にあわせてスケーリングをすることです。人は日々、常に変化するもの。それは、心理的なこともそうですし、行動や日常面でも同じです。
たとえば、目的を達成しようとした時にはなかった雑務が降りかかってしまったり、思わぬ辛い経験があって、そちらに時間をとられてしまったり……。そんなとき、「最初に設定したやり方」でやるのは、本当に酷なことですので、常に「今の自分」にあわせて、途中で助けを借りる、話を聞いてもらう、別の人にある程度練ってもらうなど、「やり方」に固執せずにチャレンジしてみるようにしましょう。
目標の中に、小さな目標を立てる
最後に大切なことは、「達成感をきちんと感じる」ことです。目標を設定してしまうと、ゴールのみが到達地点になってしまい、途中でいくら頑張ってもまったく前に進まないように思えてしまいますよね。でも、こうして「引き算」で今の自分を考えていると、どんどん心理的にきつくなり、「もう達成できるまで遠すぎて辛い」と投げ出してしまいたくなります。これは、誰もがそうです。
ですので、こうした気持ちになることを防ぐために、目標の中に小さな目標をたくさん作り、毎日達成していけるようにしてみてください。
たとえば、「今日は電話をかけた」「今日は打ち合わせの日程を決められた」「今日は新しい企画のイメージだけ作れた」というようにです。これを、ベイビーステップと言います。一気に物事を進めようとすると、その長さに圧倒されてしまいますが、こうしてひとつひとつ達成感を得ることで、遠い目標もすぐ近くに感じられるようになるのです。
ほんの少しの工夫で、挫折マインドは防げるもの。ひとつひとつ大切に進んで、あなたの目的を半年後、1年後に、しっかり達成していってくださいね。
もっと自分らしく生きる