けれど、その素晴らしさも、上手に活かしてあげなければ、結果的に犠牲になってしまったり、自分を幸せにしない現実になってしまったりするのです。この代表的なものが、「優しさ」。優しいのは素晴らしいことですが、上手に使ってあげないと、自分を苦しめる要素になってしまうんですね。今回は、こうした優しさをきちんと幸せに変える方法をお伝えしていきたいと思います。
我慢グセはいつできる? 実際のパターンを見てみよう
A様は、まだ幼い頃お父様を亡くされ、お母様おひとりの手で育てられました。
もちろん、愛情を注いでせいいっぱい育ててくれていたのですが……母親がとても苦労としている姿を見て、「お母さんが大変だから、私は我慢しなきゃ、しっかりしなきゃ」といつの間にか思うようになってしまったんですね。お母様が厳しくしつけることも、それが当然だと思って甘えずに受けいれてきました。
そして、助けてもらいたい時も我慢。してほしいことがあっても、最大限自分でやる。何か怒られることがあっても、自分が悪いんだと反省する……。
このように、「我慢するクセ」「自分一人で頑張り続けるクセ」「甘えられないクセ」「人に頼らないクセ」「怒られても自分のせいにするクセ」「男性に頼らないクセ」などが、いつのまにかできてしまったのです。
優しいからこそ自分を出せない。その辛さを理解して
このように人は、その環境において「その時最善だと思うこと」を精一杯、生きます。それが時には自分を苦しめるようなことであっても、「思いやり」や「配慮」によって、こうした生き方を作ってしまうのです。
しかし、それは私たちの心に実は負担をかけています。そして結果的に、「いつの間にか甘えられない私」「いつの間にか頼れない私」「いつの間にか頑張りすぎる私」「いつの間にか理不尽さえも受けいれて自分のせいにしてしまう私」を作ってしまうんですね。
自分のことよりも、他人を優先し、そして自分が苦しんでいても犠牲するという、心の優しさや我慢強さゆえに作ってしまった、自分を苦しめるパターン。
こうして、私たちが自分のパターンに気づかなければ、潜在意識はずっとずっとそのやり方を無意識に・自動的に続けてしまうのです。
受け入れることをやめよう。あなた自身のために優しさを正しく使う
では、こうした癖はどうしたらやめられるのでしょうか? それは、下記のようなポイントがあったとき、「いかに相手が好きであったとしても、我慢せずに、自分を大切にするために拒絶する」といいのです。
理不尽に怒鳴られることも我慢してしまう 自分のことを優先されず、放っておかれても我慢してしまう 暴言や馬鹿にされる言葉を吐かれても我慢して笑って受けいれてしまう 相手の機嫌によって感情をぶつけられても、それを受けいれてしまう 辛い時に助けてくれなくても、我慢してなんとか自分一人で頑張ってしまう 約束を破られたとしても、誤魔化されても許してしまう 褒めてくれない・優しくされなくても我慢して、それが当然だと思ってしまう愛しているから、相手が大切だから、自分は頑張れるから。 その優しさで受け入れるのはNG。「好き」「でも、これは犠牲になるし、相手の問題だから少しだけ距離を置く」。こんなふうに、好きだけれど、あなたは優しいけれど、それでも「これは嫌だな」と感じて、その場面でしっかり会話を切って終わらせたり、あるいは「ごめんね」と言って離れることができれば、自分を大切にすることができます。
あなたの優しさは価値あるもの。 だからこそ、それを犠牲にしてしまわないで。 こうしてきっぱり! を始められたとき、あなたの優しさを本当の意味で活かせる人生を生きられるようになるでしょう。
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