そんな作品の続編となる『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』が、7月20日から公開されています。映画ではツアーの様子の他、前作ではあまり語られることのなかった、メンバーそれぞれがこれまでたどってきた人生にも迫っています。
映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の続編
作品には、ヴォーカルとトレスという楽器を担当するコンパイ・セグンドの「人生の花はどのみち誰にも咲くということ(中略)/だから莟(つぼみ)がつくのを見逃さないことだ」という言葉が出てきます。
幼いころ、貧しさゆえに子どものころからギターを弾いて家族の生活費を稼いでいたエリアデス。当時の人種差別の影響で夢を果たせず歌手になったオマーラ。楽団で歌っていたものの、あることが理由で音楽に幻滅し、引退したイブライム。苦しみや挫折を味わいながらも、皆、過去の活動がきっかけで「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のメンバーに選ばれ、そのつぼみを生かして人生の花を咲かせました。
人生を楽しく
「人生の花」が咲くのは早いほうがいいと思う人が大半でしょう。夢があったのにトライできなかったり、途中で挫折したりして、後悔が残る日々を過ごしている……。でも、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのメンバーを見ていると、そんな悶々とした気持ちは吹き飛んでしまうはず。彼らはいろいろなことがありながらも音楽と共に歩んだそれまでの人生に感謝し、昔懐かしい顔ぶれとのツアーを楽しみ、日々を謳歌しています。そして、その長い年月を生きた人々の音楽には、どこか色気さえ感じるのです。
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』は、過去に残してきたと思っている夢のつぼみにまだ花開く可能性があることを教えてくれると同時に、いくら年を重ねても希望を持ちながら人生を楽しく生きようという前向きな想いを抱かせてくれる作品です。人生の先輩たちが、喜びを感じながら音楽を奏で、生きる姿に触れてみましょう。
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』
7月20日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開
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