福岡県朝倉市にある「両筑デザインプランツ」は、オーストラリア在来の植物を全国へ卸している会社。併設されているお店は、週に1回程度オープンしています。オージープランツは、自社HPのオンラインストアでも購入可能です。
購入しても、花も咲かずに枯れてしまった時のショックは大きいもの。初心者でも、うまく育てられるポイントをマネージャーの行徳聖良(せいら)さんにうかがってみました。
「室内やベランダなど、スペースが狭くても植物と接したい…という相談は、年々増えています。植物を枯らさないためには、1日1回でも水やりをして、観察することが大事。小さな変化に気づくことができれば、水やりの頻度、合った環境がわかるようになります」
日本で販売されているオージープランツは、オーストラリアの中でも東南部に生息する日本の気候にも適応できて育てやすい品種だとか。そこで、人気のオージープランツを4点ご紹介していただきました。
(1) 一番の人気は「バンクシア」。バンクシア ロブルは、ギザギザの葉のカタチが特徴で、花が根本に咲くこともある不思議な植物。ベランダでは、なるべく日当たりの良い場所で管理するように。リン酸の肥料を与え過ぎないことが注意点です。
バンクシア ロブルの花(2)「グレヴィレア」には、初心者でも育てることができる品種があります。西日にも強く、耐寒性もあります。グレヴィレアの花からは、蜜が出てくるので舐めてみてください。サラッとして砂糖水のような蜜で、小鳥が飲みに来ることも。
グレヴィレア ココナッツアイス(3)ティートリーの仲間にあたる「メラレウカ」のスノーインサマーは、5月末~6月上旬にかけて白い花が咲きます。これは、室外で霜にも強いタイプ。1年で1メートル育つメラレウカもあるそう。
メラレウカ スノーインサマー(4)「アカシア」のスイートトワルは名前のとおり甘い香りがするもので、ベランダでも楽しめそう。枝が混み合いすぎないよう、こまめに剪定をしてください。基本的に肥料は必要なく、水やりは春から秋にかけて必要ですが、とくに夏に乾きやすいので注意して。
アカシア スイートワトル剪定することでもっと楽しめるようになる
剪定は難しいと思われがちですが、植物が丈夫に育ち、花芽をたくさん付けるためにも必要なことだそう。剪定をすることにより、根が下ではなく横に張っていきます。それによって、根がしっかりと土中に伸び、幹が太くしっかりするので、強風でも倒れにくくなります。
「一年に一度咲く花も楽しみの一つ。でも、ずっと楽しめるのは剪定した後に出てくる新芽や、切った後にどんな伸び方をしていくのか観察できることだと思います。今回はこう切ってみようかな、少し切りすぎた! 失敗した…ということもあると思います。そんな日々の観察の中から楽しみを見つけてみるのもおもしろいかも」
ところで、すでに枯れてしまった時には、どうすれば良いのでしょうか。
「そんな時には、一回り小さい鉢に移してみてください。水を吸わない時には、無理してあげないように。元気がない時には、ゆっくりお休みさせます。人が病気の時に食べられないのと同じように、弱っている植物に、水や肥料をたくさんあげてはいけないのです」
他にも個性的なオージープランツがたくさんありました。分からないことがあれば、LINEでの相談も受け付けています。
観察することで、植物とコミュニケーションがとれるようになります。小さな空間に自然の風景があり、リラックスできるボタニカルライフを楽しみたいですね。
[両筑デザインプランツ, LINE@]