1日に四季があると言われるニュージーランド。寒暖差のおかげで、ニュージーランドの土壌で育つフルーツや野菜は、旨味と栄養がギュッとつまっています。特に、ニュージーランド最大の農作物のひとつであるキウイは、酸味と甘味のバランスが素晴らしく、本当においしいですよね。

前回の記事でもご登場いただいたニュージーランドで活躍する栄養士で料理研究家のエマ・バッツさん(Emma Batts)キウイの栄養価や選び方を伺いました!

カラダのコンディションでキウイの色を選ぶ!?

キウイにはさまざまな品種がありますが、私たちが日常生活でよく見かけるのは、果肉が緑色と黄色のキウイ。実は、それぞれに栄養価が異なるのをご存知ですか?

「品種によって少し変わりますが、一般的に緑色のキウイのほうが食物繊維を多く含んでいます。一方、黄色のキウイは、ビタミンCやビタミンEが豊富です。ですから、お通じをよくしたいときは整腸作用のある緑色のキウイ肌やカラダが疲れているときは黄色のキウイを摂るようにするのもよいでしょう」(エマさん)

緑色のキウイは食物繊維を2.5g含有していますが、黄色のキウイは1.4g含んでいます(100gあたり)。加えて、緑色のキウイには“アクチニジン”という酵素が含まれており、たんぱく質の分解を促す働きがあるため、肉料理や魚料理と一緒に食べると消化をサポートします。

また、緑色のキウイに含まれるビタミンCは69mg、黄色のキウイにはその2倍以上の140mgが含まれています(100gあたり)。これは、1日に必要なビタミンC摂取量100mgを越えた量(2015年版食事摂取基準:厚生労働省)。ビタミンCは肌の新陳代謝を活発にしてシミ・そばかすを防ぐだけでなく、体の免疫力や活力を向上する作用もあります。

さらに、ビタミンEにおいては緑色の1.3mgに対し、黄色のキウイは2.5mgも含有しています(100gあたり)。(2015年版日本食品標準成分表:文部科学省)ビタミンEは抗酸化作用が高く、血行不良を改善すると考えられています。

どちらの色のキウイを食べるべきか迷ったときは、便秘や消化不良のときは緑色、肌や体が不調のときは黄色、と体のコンディションにそって選ぶのもよいかもしれませんね。

では、食べごろのキウイはどのように見分けるのでしょうか?

食べごろキウイの見分け方

「まず、手の平でキウイを優しく包みこみましょう。少し柔らかいと感じたキウイが、食べごろなのですよ」とエマさん。反対に、硬いと感じたらまだ熟していない証拠だそう。そんなときはりんごやバナナと一緒にビニール袋に入れて2~3日常温で保管しておきます。りんごやバナナが出すエチレンがキウイを食べごろにするのだとか。食べごろになったキウイは冷蔵庫で保管しましょう。

最後に、エマさんにキウイを使ったサラダとサラダドレッシングのレシピを教えてもらいました。

ローストしたビートとバターナッツかぼちゃのサラダ

【材料(6~8人分)】

バターナッツかぼちゃ 大1個……皮をむき、2cmほどの角切りにする ビート(ビーツ) 大2個……皮をむき、2cmほどの角切りにする オリーブオイル 大さじ1 岩塩&コショウ 適量 ローストパインナッツ 70g ゴートフェタチーズ 200g ベビーケール120g ベビースピナッチ120g ミント 2握りほど(お好みで) キウイフルーツ6個(緑色でも黄色でもお好みで)……スライスする

【作り方】

オーブンを180℃に温める。 バターナッツかぼちゃとビートをざく切りし、トレイに乗せてオリーブオイル、塩コショウをかける。 10分間ローストし、ひっくり返し、さらに5分間ほど(もしくは火が通るまで)ローストする。取りだして冷ます。

(4)ケールとスピナッチにローストした(3)をのせ、キウイ、パインナッツ、ミント、ゴートフェタチーズを振りかける。

ゴールドキウイ、マヌカハニー、マスタードドレッシング

【材料(6~8人分)】

皮付きキウイ(緑色でも黄色でも可) 1個 イングリッシュマスタード 小さじ1 ホワイトビネガー 大さじ2 岩塩 3つかみほど コショウ 砕いたもの12粒 マヌカハニー(ハチミツでも可) 大さじ1.5 エクストラバージンオリーブオイル 1/2カップ

【作り方】

上記の材料をミキサーで混ぜ合わせてできあがり!

「今回のサラダやドレッシングには、ちょうど緑色のキウイが家にあったので緑色を使いましたが、黄色のキウイはもっと甘味があってサラダにもよくあいます。体の調子や味のお好みで、キウイの色を選ぶのもよいでしょう。私たちニュージーランド人は、スナックにも食事にもキウイをよく食べます。日本のみなさんもぜひキウイを食事に取り入れてみて下さいね」(エマさん)

皮ごと丸かじり!? 「食物繊維が2倍摂れる」NZ流キウイの食べ方

ゼスプリ インターナショナルジャパン

エマ・バッツ(Emma Batts)さん ニュージーランドで活躍する管理栄養士で料理研究家。過去の小学校教師の経験から、子育てのための栄養にも熟知している。フードスタイリングも手がける。

取材・文/此花さくや

RSS情報:https://www.mylohas.net/2018/06/168127.html