かんばるぞ! と気合いを入れるのもいいのですが、食べ方にひと工夫するという方法もおすすめ。そこで、集中力を高めるためのアイデアをご紹介します。
効率よく神経伝達物質の材料をとるなら、卵
image via Shutterstock私たちの集中力をつかさどっている脳。そのなかは神経細胞がひしめきあって、さまざまな情報を伝えあったり判断をくだしたりしています。 細胞同士の間で情報を伝えあうときに登場するのが、神経伝達物質と呼ばれるもの。
たとえば元気さを生みだすドーパミン、やる気、集中力、意欲を高めるノルアドレナリン。これらは興奮系と呼ばれ、アクセル的役割を果たします。
一方、ブレーキ役といえるのが心をリラックスさせてくれるのが抑制系のGABA。チョコレートなどでもおなじみです。
興奮系と抑制系のバランスをとるのが調整系と呼ばれるセロトニン。三者がバランスよく脳に存在することで、ほどよく落ち着きつつ、スッと物事に集中できる状態にもっていくことができます。
これら神経伝達物質に関わっている栄養素が、タンパク質、ビタミンB群、鉄といったものです。これらがきちんと脳に存在しないと、スムーズに神経伝達物質をつくることができず、イライラしたり落ち込んだりと不安定な状態に。これでは集中力どころではありません。なかでもビタミンB群や鉄は不足しがち。
さらに、神経伝達物質のひとつにアセチルコリンがあります。記憶に深い関係があると考えられていて、記憶力や集中力アップに一役かってくれます。
そこでおすすめなのが卵。15時のおやつには、ゆで卵をチョイスするのがおすすめです。卵黄に多いレシチンは、アセチルコリンの材料となり、タンパクや鉄、ビタミンB群もしっかり。小腹がすいたとき、ぜひかじってみてください。
チョコレートは集中力を妨げることに
image via Shutterstock逆に食べないほうがよいと思われるのはチョコレート。糖質が多いものをとると、血糖値の激しい上がり下がりにより強烈な眠気に襲われたり、自律神経の乱れからイライラしたり、気が散ったり……。これでは仕事どころではありません。
ちなみに「糖分は脳の栄養だから」というのも今は昔。脳は脂肪から作られるケトン体もエネルギー源として使うことができるのも、覚えておいてほしいところです。
また、こういう日のランチはおかずしっかり、ごはん少なめにしておくのがベターです。神経伝達物質の材料であるタンパクやビタミンミネラルをしっかり確保できます。さらにごはんやパンに含まれる糖は、先ほどお伝えしたとおり、血糖値に影響をおよぼしてしまう傾向が。量をできるだけ減らすことで、午後の時間がいつもと違うことに気づくはずです。
ギュッと集中して終わらせて、楽しむときは楽しむ。メリハリのある毎日を、栄養がサポートしてくれますよ。