年齢を重ねるにつれてしみじみ感じることは「健康第一」。あたらしい年を迎えたことを機に、今年は定期的に自分の体と向きあってみるようにしましょう。著名人の訃報などで世間を騒がせた「乳がん」。とても恐ろしい病気ですが、早期発見、早期治療を行えば90%の生存率があるのです。

今回は乳腺専門クリニック「mammaria tsukiji」院長の尹玲花(いん れいか)先生にお話を伺ってみました。

大切なのは「セルフチェックの習慣化」

健康診断などで乳がんのセルフチェック方法を教わったことがあります。なぜ検診を受けるだけではダメなのでしょうか?

尹先生「通常、自治体で補助される検診は2年毎、職場の健診などで受ける場合も1年毎になることが多いと思います。乳がん発見のためにはその頻度でも十分ではありますが、やはり自分の体の変化は自分が一番気づきやすいもの。普段から乳腺の状態を知っておき、異常があるときに気づきやすくするためにも、セルフチェックを習慣化しておくことが大切です。そして、心配な症状があるときに相談しやすい医療機関を見つけておくことも、万が一のときに慌てなくて良いですよ」

早期がんほど治癒率が高いので、早期発見にこしたことはありません。1カ月でも1日でも早く異常を見つけるためにも、セルフチェックを習慣化させておきましょう

見落としやすい部分もしっかりチェック

基本の乳がんセルフチェック方法

イラスト:中村佐知絵

1.両腕を下げた状態で乳房の形を鏡でチェック。つぎに両腕を上げ、くぼみやひきつれ、乳首のへこみ、湿疹のようなただれがないかチェック。

イラスト:中村佐知絵

2.乳房が平均的に広がるように寝て、あおむけでチェック。指の腹で圧迫するように乳房や脇の下を触れ、固く小さなしこりがないかどうかチェック。

尹先生「立ったままのセルフチェックでは乳房の下方(厚みがある部位)のしこりを触れにくくなるため注意しましょう。乳房のふくらみがある部分だけではなく、鎖骨の下や脇の下まで広範囲に乳腺は広がっているので、くまなくチェックしてみてください。また乳頭すぐ下にできる腫瘤は表面から触れにくいこともありますので、指先で乳頭部つけ根の硬さの左右差を比べてみることも忘れずに」

セルフチェックを毎月欠かさないために

生理前は乳房が張ってしまう人が多いので、生理後~排卵期までの期間がセルフチェックには最適とのことです(人によっては排卵期にも乳房に張りや痛みが強い場合もあります)。

多くの人は、毎月定期的に生理が来るはず。「生理終了後3日目くらい=セルフチェックの日」などと決めておけば、毎月欠かさずセルフチェックすることができます。自分だけが分かるよう、手帳に小さなシールなどを貼って目印をつけておくのもおすすめ。毎月行うことで必ず習慣化することができ、自分の乳房の状態を把握することができます。

2018年は始まったばかり。今年は自分の体をしっかり見つめてみてはいかがでしょうか。

mammaria tsukiji,ピンクリボンフェスティバルPR事務局

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