ヨーロッパの冬や春先の野菜市場に行くと、よく見かけるのがタンポポ。アメリカのスーパーでも、花が咲く前の若葉が安価で売られています。日本ではその葉を食用とするのは珍しいことですが、実は意外に栄養素が高く優秀なハーブなんです。


ほうれん草よりも栄養満点!

例えば、栄養面では野菜の中でも優等生のブロッコリーと比較しても、タンポポの葉は、4倍のカルシウム、1.5倍のビタミンAを含み、ビタミンKは7.5倍。さらに、ほうれん草の2倍の鉄分が得られます。肌や髪の毛の健康を保つビタミンB2は、ほうれん草の3倍をも含有しています。タンポポを食べれば、ほうれん草にはないビタミンEの摂取も可能です。カリウムが豊富で高い利尿効果があり、体内の老廃物を排出するデトックス効果が高いのも、タンポポの特徴のひとつ。また、血液をさらさらにする効果があるとも言われています。


タンポポの葉は、使い勝手抜群!

タンポポの葉は、ちょっと苦みがあって、小松菜とほうれん草の中間のような風味。旬の初めの若い葉は、苦みが抑えられて優しい味がするので、ほうれん草や小松菜に代えてグリーンスムージーに入れたり、サラダにしたりと生で活用します。では、とっても簡単なタンポポの葉を使ったレシピをご紹介します。

タンポポの葉で簡単スクランブルエッグ
<材料:1人分>
卵:1個
タンポポの葉:ひと握り程度
タマネギ:4分の1
ベーコン:1〜2枚
塩・コショウ:適量

<作り方>
(1)粗みじん切りにしたタマネギと、短冊切りにしたベーコンを炒める
(2)よく水で洗ったタンポポの葉を入れて軽く炒めて、といた卵を入れてかき混ぜる

ベーコンの塩味とタンポポの苦み、タマネギと卵の甘さがマッチしてバランスのとれた一皿です。卵に生クリームを加えてふんわりさせたり、チーズを入れてもばっちり合います。タンポポの葉を炒めすぎないことがポイントです。

あたたかくなってちょっと苦みが増した葉の大きなタンポポは、卵料理やスープに混ぜるとほろ苦さが効いてお料理全体の味が引き締まるので◎。 タンポポを食卓に並べれば、春気分を満喫できます!

SFGate

photo by Thinkstock/Getty Images

text by びねくにこ

フリーの翻訳者・ライターとして活動し、フランス、南アフリカ、ベルギーを経て、現在はフランス人の夫と息子(と犬&猫)と共に米サンフランシスコ在住。仏系メディカルアロマテラピーと英国系ビューティ&サイコアロマテラピーを学び、ライフコーチングディプロマも取得。ホリスティックなアロマライフカウンセラーとしても活動中。心と体にいいと噂されるものは試さずにはいられない質。
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