特別な専用グッズを買わなくても、話題のお掃除アイテムで足のにおいをケアできる、というコラムを書いていらしたのは、美容皮膚科医の菅原由香子先生。さっそくご本人に確認してみました。
「きちんと洗っていてもにおいが取れない。そんなときは、重曹を使うとにおいが気にならなくなります」
あらゆる汚れやにおい落としに便利なアイテムとして人気の「重曹」が、足のにおいケアにも役立つそうなのです。
使い方は簡単。洗い場で、足の裏と足の指の間に重曹を塗りこみ、数分おいて洗い流すだけ。これでにおいが気にならなくなるとのこと。
「重層はアルカリ性。足のにおいの元は酸性物質なので、中和してくれるんです。においがしみ込んでいる、古くなった足の角質を、やさしく溶かしてくれます」
重層は食用でもお掃除用でもOK。薬局、ホームセンターで入手できます。ほかにスーパーの製菓コーナーで「ベーキングソーダ」や「タンサン」と表示されているものも、重曹です。
洗い方にもコツがあるそう。
「足は、きれいになるまでやさしく丁寧に洗うのが大原則です。指の間も爪の溝も洗いましょう。角質を削ってしまうようなゴシゴシは禁物。目では確認できない細かい傷がつき、そこから悪い菌が感染しやすい状態になります。あくまでもやさしく丁寧に、です。」
におう前にはじめたいフットケア重曹を使う以外にも、足のにおいをケアするおすすめの方法がある、と菅原先生。
「足のにおいの原因は、雑菌が繁殖してくさい物質が作られることです。雑菌は高湿度、古い角質、皮脂等が多い環境を好むので、暑くて汗をかきやすい夏には靴の中は雑菌だらけになり、におうのです」
重曹はすでに気になるにおいがあるときに使えばよく、そうなる前であれば以下の方法でも十分ケアできるそうです。
・合皮、合成素材で足を密封する靴を避ける
足の裏には汗腺が豊富で、1日にコップ1杯の汗をかきます。通気性の悪い靴の中は、ものすごい湿気になります。合皮やゴム製の靴を避けます。
・通気性のよい靴下を履く
靴下の素材は通気性のいい綿を含んだものにします。足の指の間の通気性も良くするには、5本指靴下も有効です。ストッキングは通気性が悪く、においのもとになりがちです。
・素足にサンダルがベター
夏は素足にサンダルの方が良いですね。ただし、サンダルの足にあたる部分の素材が通気性の悪いものだと、素足でもにおいます。座っているときに足が靴に触れている部分をずらしたり、指の間を広げて、空気の入れ替えをしましょう。
・靴の除湿
靴の湿気対策として、毎日同じ靴を履かないようにします。天日干ししても良いものは、紫外線消毒を。革製の靴は日陰の風通しが良いところに干しましょう。
あげられた予防方法は、どれも毎日の生活でちょっと意識すればいいことばかり。これなら、今年の夏足に自信が持てそうです。
お話し伺った方:美容皮膚科医 菅原由香子先生
[「20年間肌荒れに苦しんだ皮膚科医が教える美肌法 / 美容皮膚科医 菅原由香子」]
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