「猫の恋」とは、春の季語。松尾芭蕉も「猫の恋止むとき閨の朧月」や、「まとふどな犬ふみつけて猫の恋」という俳句を詠んでいます。春は猫の発情期で、相手にアピールするとき出す声は、まるで人間の赤ちゃんのよう。猫と暮らし始めた当初、春先のあまりに情熱的な鳴き声に、生き物の深い情味を感じたものです。
対して「千鳥」は、冬の季語。チドリ類の鳥たちは冬に川辺で群れることが多く、万葉集にも冬の景物として登場します。けれども、私が一時期暮らしていた京都では、千鳥は春から初夏にかけてのイメージ。京都に五つある花街の一つ・先斗町で毎年5月上旬から開催される舞妓さんと芸妓さんの舞踏会「鴨川をどり」の会場を飾る提灯に、ぽってりと愛らしい千鳥が描かれているのです。
先日、銀座で用事があった際、「菓子工房ルスルス」で求めた猫と千鳥のサブレ。どちらも自分にとっては春らしい形に思えたので、花見のおやつに。やっと萌えはじめた桜を見上げながら、公園のベンチでぽりぽりと。シナモンやジンジャーの味わいが、目の前のピンク色の景色と重なって、甘辛な感覚が入り混じる、お花見おやつの時間でした。
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