フランスには、「ククニエット」というネーミングの、ちょっと笑えるフランス菓子があるんです!

じつはこの「ククニエット」、フランス南西部のPAU産まれのアンリ4世が、57人の愛人と24人の子供を持ったことからつけられた、男性の性器を表す言葉。

フランス人はその大胆なネーミングの前に立ち止まり、思わずクスッと笑い、味見をして買ってゆくのだそう。
インパクトがあるのはもちろんですが、気になるのはその味。なんと、フランスで最優秀菓子賞を受賞しているというから驚きです。フランスではベストセラーのお菓子として有名で、フランス土産にもぴったりなんです。



ローストアーモンドをチョコレートでコーティングし、さらに素材にこだわったラズベリーやジンジャー、アルマニャック風味のアーモンドペーストで包まれており、噛みごたえも良く、三重奏の醸す味わいは一度食べたら癖になります。筆者もフランスを訪れた知人にお土産として渡すのは必ずこの「ククニエット」です。

ククニエットの生みの親、フランシス・ミオ氏(Francis Milot)ですが、彼の経歴には思わず目を見張るものがあります。フランス最優秀ジャム職人のタイトルに輝き、ほかにも世界チャンピオン、金賞受賞、フランス共和国大統領賞、ジャムグランプリ受賞など、数えきれない程の受賞歴を持つフランスのカリスマジャム職人なのです。



父、その祖父母、母方の祖母までもがそれぞれ料理に関係する職業についていた、美食一家育ちであり、そのコンフィチュールの腕前は、祖母から受け継がれたものだというから、かすかに感じられる古き良きフランス家庭の味が評価されているのかも知れません。

現在ではチョコレートやコンフィズリーの職人としても幅をひろげ、ジャム&コンフィズリー職人としては世界で最も多くの賞を与えられているのだそう。

こんなカリスマ・ジャム&コンフィズリー職人が生みだしたユーモラスなベストセラー菓子「ククニエット」。一度味わってみる価値はありますよ。

※フランシス・ミオ氏のジャムやお菓子の世界を覗けるミュージアムもあるので、興味のある方はぜひ。

[Maison Francis Miot]
住所:46-48 rue Joffre 64 000 PAU FRANCE
tel:05.59.27.69.51
※ティーサロンも併設

text by下野真緒(Mao FRANKIEWICZ SHIMONO)
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南仏在住ジャーナリスト/エディター。東京都出身。慶応義塾大学法学部政治学科卒。女性ファッション誌編集部を経てフリーランスエディターに。パリ・南仏へ留学後、フランス南西部に移住。パリ発webmagazine・chocolatmagにて連載コラム「南仏新婚journal」、GLAM/GLAM MOMSサイトで「南フランスのいい予感。」その他執筆中。フランス人のライフスタイルほか、社会問題、時事ネタにも関心深い。

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