その可憐な赤い花はオヒアレフアと呼ばれ、女神ペレとその妹ヒイアカがこよなく愛したとして知られています。現在、そのオヒアが、危機にさらされているのです。
植物に寄生する菌類による感染症が急速に広がっており、広大な地域で何千本ものオヒアが枯れています。この病気に感染すると、健康な木が数日であっという間に枯れてしまうことから「ラピッド・オヒア・デス」と呼ばれています。
今のところ、この病気が確認されているのはハワイ島だけですが、ハワイ島はハワイ州内で最大のオヒア群生地。ところが、すでにハワイ島各地で大きなダメージを受けているだけでなく、さらに病気が広がっている状態。このままではオヒアが絶滅してしまう......。
聖なる木を守るためにハワイ島では、オヒアを守るために注意を呼びかけています。観光でハワイを訪れている人にも注意してほしいことなので、以下にまとめました。
〈オヒアを守るために、あなたができる5つのこと〉
1.オヒアの木を動かさない
・病気の感染が確認されているエリアから、オヒアの木を持ち出さないこと。どこから来たのかわからないオヒアも持ち出さないように。
2.ハワイの他の島に持っていかない
・オヒアの木や材木、木の一部などを、許可なくハワイ島外に持ち出すことは、法律で禁止されています。
3.道具を消毒する
・オヒアを切るのに使った道具は、漂白剤か消毒用アルコールで消毒する。
4.靴や服を消毒する
・靴床は、漂白剤か消毒用アルコールで消毒する。その他のギアは、同様に消毒するか、熱湯と洗剤で洗濯する。
5.洗車する
・病気の感染が確認されているエリアを通ったら、洗車をする。オフロードを走行した場合も洗車すること。
(Rapid ʻōhiʻa Deathより翻訳抜粋)
ハワイ全体では希少になってしまったオヒアの木ですが、ハワイ島では住宅街でも見かける身近な存在。火山国立公園内や、各地のトレイルなどには群生しています。知らないうちに自分が病気を運んでしまう可能性があるということを、心に留めておいてほしいと思います。