この年末年始は、7歳になった娘の七五三のお祝いを兼ねて、夫の実家のある仙台と私の家族のいる東京で過ごしました。NYの秋冬も風情があり好きなのですが、やはり日本のお正月は特別に素晴らしいなとしみじみ感じます。
何日も前からおせちの準備をし、除夜の鐘に初詣......家族みんなで静かに過ごす元旦は、何ともいえぬ心地よさです。気のおけない友人達も年末年始で慌ただしい時期なのに何度も時間を作っては会ってくれて、一緒に美味しいご飯を食べたり、編み物の毛糸を探しに行ったり......本当に良いお正月を過ごすことが出来ました。おかげでまた夏休みに会えるまで元気に過ごそう! とエネルギーが湧いています。
ところで年明け早々、素晴らしい映画を観ました。年末に偶然知って気になっていたのですが、予定が合わず無理かなと思っていたのです。ところが乗るはずだった飛行機が欠航になったおかげで観にいくことが出来たのです。年明けから上映がはじまった『人生フルーツ』というドキュメンタリー作品です。
津端修一さん90歳、英子さん87歳、風と雑木林と建築家夫婦の物語、ナレーションは樹木希林さんです。愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一隅にある雑木林に囲まれた一軒の平屋に住むお二人の暮らしぶりを記録したものなのですが、想像以上に良い作品で胸が一杯になってしまいました。
新しい年を迎えたこの時にピッタリの、心に沁みるメッセージがたくさん詰まっていて驚きです。娘も一緒に連れていったのですが、退屈するどころか身を乗り出し後半はずっと一緒に手を握って最後まで夢中で観ていました。
津幡ご夫婦の書籍は3冊あるのですが、早速帰りに本屋に立ち寄り、帰りの機内で3冊一気に読んでしまいました。
津端さんご夫婦の『ききがたり ときをためる暮らし』という本のプロローグは、こんな言葉ではじまります。『僕らは「だんだん美しくなる人生」をめざしてやってきたんですよ』。お二人の、長く生きるほどに人生は美しくなるという考え方。私もそんな風に生きたい、と強く思いました。
東京は東中野にある小さな映画館での上映ですが、とてもおすすめなのでぜひ観に行ってみてくださいね!
[人生フルーツ公式サイト, 自然食通信]
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