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桃の節句は「はまぐり汁」で体調管理! 大人的・ひな祭りの楽しみ方

2013/02/15 12:03 投稿

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3月3日は、桃の節句

ひなまつりって、子供の頃には祝ったけれども、大人になってからは祝う機会も減った気がします。
ひなまつりの起源は諸説ありますが、古代中国の上巳節(じょうしせつ)という、3月の初めに川辺で禊いで悪霊を鎮める行事や、日本に古来から伝わる、ひとがた(人の形をした紙)に身のケガレを託して海や川に流す風習が合わさって生まれたものだと言われています。

のちに、貴族の女の子たちの人形あそび(ひいな遊び)の影響も受け、今のひな祭りのスタイルに発展しました。

今では、「女の子の成長を願う季節行事」として定着したひなまつりですが、もとはといえば、老若男女問わず、体調を崩しやすい季節の変わり目に無病息災を祈る機会。大人の女性だって春の訪れを感じたり、心身のケアのために過ごしてみたいものです。

今回は、意外と知らなかった、桃の節句の由来やしきたりについて、まとめてみました。


桃のお酒で邪気払い!

ひなまつりで飾る桃の花。中国では、桃は邪気を払う神聖な木として考えられています(桃太郎の鬼退治を連想させますね!)。白酒がメジャーになる江戸時代までは、盃に桃の花を浮かせた桃花酒を飲んで、邪気を払っていたそうです。

今でも中国で桃花酒といえば、3月3日に摘んだ桃の花を漬けた薬酒を指し、病を払って顔色をよくすると言われています。大人だけのひな祭りには、白酒もいいけれど、好みの清酒に桃の花一輪浮かべてみるのも粋でしょう。


やっぱり、おひな様をすぐ片付けないと、お嫁に行けないの!?

よく言われるしきたりが、「3月3日を過ぎても、おひな様を片付けないと婚期が遅れる」というもの。これは「節句が過ぎてもおひな様を片付けない、だらしがない娘には嫁の貰い手が無い」というしつけと、「本来、人形とはケガレをなすりつけて川に流すものだから、長く手元に置いておくのはよくない」という風習からきています。

せっかく飾ったのにすぐにしまうのは残念ですが、3月3日にすぐとは言わず、天気がよく乾燥した日に片付けましょう


ひなまつりの3色とひし形にも願いが込められている!

ひなまつりのお菓子といえば、ひし餅。ひし餅の3色にも意味があり、解毒作用のあるクチナシで色付けした桃の層は「魔除け」に、血圧を下げるひしの実入りの白い層は「長寿」を、厄除け効果のあるよもぎ入りの緑は、子供の健やかな「成長」の願いを示しています。

また、ひし形自体も「女性自身」や「心臓」を象ったもので、親が娘の健康を願う思いがこめられているのだそう。


はまぐり汁(うしお汁)で血めぐりを!

対の貝殻でなければピタリとかみ合わないはまぐりは、夫婦和合の象徴で、桃の節供には欠かせない食べ物。鉄分やカルシウムをたっぷり含み、貧血対策やカルシウム補給に最適です。また、タウリンは疲労回復に効果アリ

はまぐりの栄養成分を余すことなくいただけるうしお汁って、じつは、この時期の女性の体調管理にピッタリの行事食だったのです。


[人形の久月,一般社団法人日本人形協会]

text by さとう葉

フリージャーナリスト/エディター。東京の美大で修士号取得後、大学講師やコンテンツ・プランニングの仕事に携わったのち、08年よりインド、台湾に拠点を移動。美意識の文化、植物や天文と人の関わりを軸に横断的な執筆活動を続けている。共著書に『皆既日食ハンターズガイド』(INFASパブリケーションズ)など。

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