この『バガヴァッド・ギーター』では、しあわせには3種類あると書かれています。
まず1つ目が「健康、経済、人間関係がうまく回ること」。
健康で大きな病気や怪我もなく、裕福な生活をしている。たとえば、庭付きの一軒家に住んで、季節ごとに好きな洋服を買い、話題のレストランでおいしい料理を食べ、たまには海外旅行にも行く。そんな感じでしょうか。そして理想的なパートナーがいて、子どもも特に問題を起こすことなく健やかで、両親や親族との人間関係もうまくいっていて、仕事やコミュニティでの人間関係も円滑。そんなイメージでしょうか。これが達成されれば充分な感じがしてしまいますね。そして、一般的な「しあわせ」な人生のイメージはこれかもしれません。
2つ目は、「これらに執着せず、物質的なことに縛られないこと」。
生老病死、生まれること、老いること、病気になること、死ぬことは自分ではどうにかすることはできません。それに、すべては変化していきます。たとえば、庭付きの一軒家を得たとしても、火事や災害で失うことがあるかもしれません。理想的なパートナーが、ある日心変わりをしたり、交通事故で死んでしまったりするかもしれません。子どもやそのほかの人間関係も同じです。健康も経済も、人間関係もすべては変わりゆくものです。それらを得ることでしあわせになった気分になりますが、それを失う恐れも生まれてしまいます。だから、それらを得ることは、苦しみを得ること。だから、それらに執着せず、苦しみから自由になることでしあわせになろう、そんな感じです。
今日の1枚:おいしいものを食べると元気になりますね。乾燥が気になるこの季節によく取り入れているのが葛です。あったまるし、お腹の調子もととのえてくれるし、水分を体に蓄えてくれるスーパーフードです。
>>明日の後編に続く
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