夫婦間や恋人であっても、あるいは上司や部下・同僚、友人との関係であっても......人間同士、どんなに配慮していても、相手と亀裂が入ってしまうということはあるものです。そんなとき、自分を責めたり相手を責めてしまったりすると、それが逆に相手の反応を刺激してしまい、もっと関係が悪化することもあるのです。
誰しもが人生で直面する、切実な問題。今回は、こうした亀裂の入った人間関係を改善するための方法を3つお伝えしていきます。
自分のエゴより相手の気持ちを優先する人間関係に亀裂が入ったとき、ついしてしまうのが「自己弁護」。こうした自己欲求=エゴに基づく心理を持っていると、相手は陰で攻撃されているとか、上から目線で見られていると感じ取り、お互いの関係が悪化してしまいます。
そんなときは、自分の気持ちや「でもこうでしょう?」と伝えたい気持ちをグッと堪え、まずは相手の気持ちを感じることを優先してみましょう。その人はもしかしたら、怒りたかったのではなく、寂しかったのかも知れません。あるいは、大切にしていることを壊されて苦しんでいたり、信じていたのに裏切られて悲しんでいたりするかもしれません。
こうして相手の気持ちを感じると、ただ表面的に考えただけでは思いつかなかったようなことが理解できるようになります。相手の気持ちに共感できるようになったら、その気持ちに寄り添って「そうだよね」と相手のことを肯定してみてください。
「一般的に」ではなく相手の思いを考慮するお互いに一触即発になっているときにやってしまいがちなのが、「一般的にこうでしょ?」という正論バトルです。
しかし実際には、人の数だけ「その人が選んだ、正しいと思うこと」があり、それは「あなたが正しいと思うこと」とは異なるのです。特に、「一般的にこれが常識」などと言ってしまうと、相手は「自分のことを見てくれてない、押しつけられている」と余計に心を閉ざしてしまいます。
こうしたときほど、世間の常識よりも相手が何をどう捉えているのかをしっかりと聞きながら、相手が何を大事にしているのか、何に傷ついたのか、何に力を奪われたのかを見極めるようにしましょう。
誰もが「自分の気持ちを分かってほしい」と思っています。だからこそ、常識を越えたところにこそ、相手との本当の和解が待っているのです。
実際に相手に対して行動してみる関係性のまずさに気づいたら、次はその改善策を行動に移してみましょう。
たとえば、返信がなかったとしてもメールを打ってみるということでもいいですし、相手のメリットになることを考えて、そのために動いてみてもいいと思います。具体的な例としては、仕事を手伝う、相手の心が楽になるように負担を減らす行動をとる、丁寧に繰り返し感謝する、などです。
人間関係は、言葉だけでは変化しません。実際に行動を伴って表現してこそ、相手も「この人は変わったな」と感じてくれるようになります。人は自分が思う以上に敏感です。そして、誰もが心を持っています。
心をほぐすような行動をとることで、相手も以前の自分ではなく今の自分を見てくれるようになり、新たに信頼関係が生まれることもあります。
誠実に相手と向き合いながら、丁寧に「人が持つ心」に接することができたとき、今までとは違う関係を築けるあなたになれることでしょう。
image via Shutterstock
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