土足で家の床を歩いてベッドまで靴は脱がない、そんなイメージのフランスですが、この国の主婦の中には、意外にも「超」がつく程のきれい好きがたくさんいます。メイドさんを雇って掃除をしてもらっていた時代の伝統なのでしょうか?

そんなフランスの主婦達は、カーペットのシミや飲みこぼしをどう拭き取っていたのでしょうか? ちょこっとご紹介します。


【ビール】
最もありがちな、じゅうたんやカーペットにビールをこぼしてしまった場合。炭酸水をコットンにたくさん含ませて叩くように拭いてから、(ゴッホも愛用していたと言われるアブサンなどの)90度のアルコールですすぐように拭きとる。また、家具の上の飲みこぼしは、アンモニア水で拭いていたといいます。

【ワイン】
90度のアルコールでカーペットを拭き取ってから、水で叩いて拭く。研磨された木製の床や家具の場合、テレビン油(松精油)のエッセンシャルオイルで拭いた後、研磨する。革張りのソファにこぼしてしまったのなら、すぐにふきんで拭き取り、続いてぬるま湯、焼酎やジンなどのホワイトスピリットの順でたたくときれいになるといわれています。

【カフェ】
こぼれたカフェで木目調のテーブルに痕が残ってしまった場合。この時は、湿ったふきんに3%のオキシドールをわずかに含ませ、軽くテーブルをたたくように拭いていたのだそう。

【インク】
何気に困ってしまうインク染み。ここでは昔ながらのインク瓶をオフィスのじゅうたんにこぼした時の話ですが、今はマジックやボールペンのインクがにじんでしまうケースがありますよね。この時は、吸い取り紙をあててインクを吸収した後、温かいミルクで叩くように拭くのだそう。黒いインクがしみてきてしまったら、水で湿らせた粗塩をシミの上にかけてなじませてから、拭き取ります。

【血】
そのほか、女性にありがちな、ベッドのマットレスに血がついてしまったら…。お米などのデンプンに水を含ませ練り、厚めのペーストをつくり、シミの部分を包むようにおさえて乾くまで待つ。これを、シミが消えるまで何度か繰り返していたのだそう。

時間に追われる日常の中で、いろいろと便利な商品が出回っていますが、それでも落ちなかった汚れジミをじっくりと掃除してみたかった、と思う人。是非週末にでも試してみては?

text by下野真緒(Mao FRANKIEWICZ SHIMONO)
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南仏在住ジャーナリスト/エディター。東京都出身。慶応義塾大学法学部政治学科卒。女性ファッション誌編集部を経てフリーランスエディターに。パリ・南仏へ留学後、フランス南西部に移住。パリ発webmagazine・chocolatmagにて連載コラム「南仏新婚journal」、ELLE maman blog「南仏ママンのpetit palette」、GLAMサイトで「南フランスのいい予感。」ほか執筆中。フランス人のライフスタイルほか、社会問題、時事ネタにも関心深い。


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