行けばハマる「コの字カウンター」のあるお店
酒場と聞くと、地元の常連やオジサンだらけで、女性は立ち寄りにくいイメージがありますが、実際は意外とそうでもないんです。肩肘はらない気楽な空間で、自分のペースで飲むことができるし、おかみさんとの女同士のトークも楽しいもの。そこでおすすめなのが、比較的入りやすい「コの字カウンター」のあるお店です。横一列に並ぶカウンターと比べて、コの字になったカウンターは、他のお客さんとの近からず遠からずの絶妙な距離が生まれるもの。寂しすぎず、かといって馴れ合いすぎず、お客さんや店主と自然な感じで盛り上がれるのが魅力なんです。
文筆家・コの字酒場研究家の加藤ジャンプさんの著書「コの字酒場はワンダーランド」は、そんな人情味溢れるコの字カウンターの酒場を探訪したフォト・エッセイ集。この本で紹介されている中から、30代女性もふらりと立ち寄れそうなお店をセレクトしてみました。
・武ちゃん(最寄り駅:東銀座)
銀座のど真ん中に竚む昔ながらの焼き鳥屋さん。場所柄、さくっと飲んでいく仕事帰りの女性客も多いとか。厨房スタッフの完璧なチームワークは見習いたくなるほどに見事! ※地図はこちら>>
・我楽路(最寄り駅:日比谷)
清潔感溢れる串揚げ屋さんで、酒場ビギナーにも敷居が低い。雰囲気のよさから、女性同士のしっぽり飲みにも使えそう。コの字カウンター越しにハンサムな若大将とのトークも楽しんで。※地図はこちら>>
・まるます家(最寄り駅:赤羽)
人情味あふれる下町の大衆酒場。朝9時から営業するこの店は四六時中賑わっており、いろんなモードのお客さんがいて気楽。ダブルコの字のカウンターは居心地良すぎるがゆえに、お酒は三杯までの制限あり。※地図はこちら>>
こうした酒場で飲む時は、「大人数で押し寄せない」「他のお客さんに気遣いを」「長居をしない」のがマナー。まあ細かいルールは気にせずに、楽しく飲んで、会話が弾めばそれでOK。あぁ、ビール片手にポテトサラダを食べたくなってきました!
[コの字酒場はワンダーランド ー呑めば極楽 語れば天国 ]
著者:加藤ジャンプ
写真:有高唯之
出版社:六耀社
価格:1,575円(税込)
photo by Thinkstock/Getty Images
text by さとう葉
フリージャーナリスト/エディター。東京の美大で修士号取得後、大学講師やコンテンツ・プランニングの仕事に携わったのち、08年よりインド、台湾に拠点を移動。美意識の文化、植物や天文と人の関わりを軸に横断的な執筆活動を続けている。共著書に『皆既日食ハンターズガイド』(INFASパブリケーションズ)など。