祝日が多い秋は、小旅行が楽しい季節でもあります。海に、山に、行ったことのない田舎の町や島へ......どんな風景を探しに行こうかと考えただけでワクワク&ドキドキ。夏休みの喧騒も過ぎ去った今は、憧れの"エメラルドグリーンの海に浮かぶ真っ白な砂浜だけの島"を訪ねるにも絶好のチャンス。東洋一の美しさとも称される「はての浜」を訪ねる、久米島への旅なんていかがでしょう。

海と砂浜のコントラストが美しい「はての浜」

久米島は沖縄本島の西100kmに位置する離島で、海と山の美しい自然に恵まれたおおらかな島。最近では海洋深層水研究でもよく知られています。そして、久米島の東の沖合5kmに浮かぶ「はての浜」は、島人全員が口をそろえておすすめする久米島イチのおすすめポイントなのです。

イーフビーチ奥の泊港から、はての浜までは渡し船に乗って約20分。真っ青な海と真っ白な砂浜のコントラストの美しさには、思わず歓声をあげるはず。透明度抜群の海ではカラフルなお魚たちが泳ぎ、水際では柔らかな波が細かな気泡を携えて行ったり来たり。太陽が雲の隙間をとおり抜けるたびに微妙にトーンを変えて輝く海と砂浜。なだらかなに青い線を描く久米島の姿など、とにかくすべてがフォトジェニック

沖縄には真っ白な砂浜だけの島がいくつかありますが、フォトジェニックさで言えば、はての浜の右にでる島はありません。島の中心に観光客のために用意された簡易トイレでさえ、ここでは妙にフォトジェニックまるで砂漠で出会った不思議な風景のように浮かびあがるのです。

海だけじゃない。緑も豊かな久米島

沖縄の離島というと=海のイメージを持つと思いますが、久米島は山の緑も豊かな島。島の真ん中を車で走れば瑞々しい葉を

伸ばす田畑の風景や、どこまでも風に揺れるサトウキビ畑の風景と出会います。ラムサール条約にも登録される渓流が流れる森もあり、凹凸に富んだ島の地形から沖縄の離島とは思えぬダイナミックな風景に出会えたりもします。島を一周すれば、古くからこの島が「球美の島」と呼ばれ、その自然の美しさと豊かさが深く人々の心をとらえてきた所以がよくわかるとおもいます。

そして、自然以上にこの島で出会い感動するのは、島人の優しさ。離島の生活は島人みなが協力しないと成り立たないということを身を以てよく知っている島の人々は、私たち観光客にも同じようにその優しさをわけてくれます。困っているとどこからともなく現れて声をかけてくれたり、すっと車に乗せてくれたり、一緒に心配してくれたり......。みなさんちょっと恥ずかし気に、さり気ない気遣いで声をかけてくれるのが印象的なのです。「球美の島」は私たちに人の世の人情の豊かさもみせてくれる、そんな島なのです。

(写真・小林繭)

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