睡眠時間と熟睡時間は比例しない
9月3日は「ぐっ(9)すり(3)」の語呂合わせから、睡眠健康推進機構によって「秋の睡眠の日」と制定されています。そこで日ごろから気になる睡眠の質について調べていたところ、こんな調査結果をみつけました。
それはドコモ・ヘルスケア株式会社がリストバンド型活動量計「ムーヴバンド3」の利用者の男女14,704名を対象に睡眠に関するデータを調査分析した結果、「最も熟睡できているのは、最も睡眠時間が短い木曜日」だったというものです。
なんでも「平均睡眠時間が最も短い木曜日に、平均熟睡時間が最も長くなり、逆に最も平均睡眠時間の長い土曜日の平均熟睡時間が最も短い」という傾向が見られたそう。木曜日の熟睡に関しては、月曜日から水曜日に累積した熟睡時間の不足を補うためではないかとも考えられています。ということは睡眠時間の長さと睡眠の質は必ずしも比例しないということです。
規則正しい睡眠習慣がたいせつ
では睡眠の質を上げて、熟睡時間をより長くするには、どうすれば良いのでしょうか。日本の睡眠医療における第一人者である、医学博士で東京睡眠医学センター長の遠藤拓郎先生によると、この2点に注意すればよいそう。
1.午前0時から午前6時の間に眠る
2.決まった時刻に寝て、決まった時刻に起きる
その理由は、深い睡眠と浅い睡眠のバランスがよく、最も熟睡できる時刻が午前0時から午前6時であり、またホルモンや体温の調整のためにも決まった時刻に睡眠をとるのがたいせつであるから。
睡眠の質がよいほど、新陳代謝を促して美肌を維持したり、代謝を促進してダイエットをサポートすると言われる「成長ホルモン」の分泌が多くなるとか。いままでは、その成長ホルモンが一番分泌されるのが22時以降とも言われていましたが、最近ではいつ寝ても、眠り始めて約3時間までに最もよく分泌され、寝る時間帯は関係ないという意見が目につきます。だから「夜更かししても影響ない」と思っていた人は要注意。やはり22時とは言わなくても、0時には寝ているほうが睡眠の質があがるようです。
今回のドコモ・ヘルスケアによる調査結果と、遠藤先生のお話を総合すると、睡眠時間が長ければ睡眠の質もあがるというわけではないことと、やはり規則正しい睡眠習慣は重要だということを再確認しました。
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