普段私たちが口にするトマトを使い、じつは意外なものが作られていることを発見しました。
ひいおじいちゃんの名を持つ「トマトワイン」
そのひとつが、トマトからつくられたワイン「Omerto(オメルト)」。とてもおいしいと好評で、販売されて以来3年で年間3万4000ボトルを売り上げているのだとか。
商品化に成功した世界発のトマトワインの製造元は、カナダのケベック州ベー・サン・ポール(Baie-Saint-Paul)。インターネット販売によってその後もシェアを拡大してきました。
物珍しさから手を伸ばす人の多い当ワインですが、じつはその昔、第一次世界大戦後の物資不足であったベルギーにおいて、大量にあまっていたトマトを無駄にしない人々の知恵により醸造されていたそうです。
醸造主のパスカル・ミッシュ氏は、そんな4世代前から家族に伝わるレシピの復元を夢見て、改良を重ねてようやく、納得できるオーガニックワインを完成。
尊敬の意をこめ、名前もひいおいじいちゃんの「Omer(オメル)」さんからつけました。
体にいきわたるリコピン
トマトワインと聞くと、見た目は赤ワインのようなのかしら? と期待されるでしょう。
しかしぶどうの皮に含まれるようなタンニンがトマトにはないため、白ワインのような見た目。アルコール度は意外にも16度と高く、通常のワインよりはやや強めです。
ミッシュ氏の自宅裏に広がるトマト畑には5000株以上の様々な種類のトマトが植えられていて、毎年およそ3万4000本のトマトワインに生まれ変わります。
2009年から売り出し、現在では4種類にまでバリエーションが増えました。ドライ・ワインはもちろん、ワインのシェリー酒もあります。
それぞれ3種類のトマトをブレンドして作られたワインは食前酒(アペリティフ)としてキンキンに冷やして楽しむのももちろん、通常のワインのようにお料理に使ったり、お肉や魚といったプレートに合わせていただくのも。
とくにビター・チョコレートやスモーク製品に合わせると絶品だそうです。
おいしいだけでなく、抗酸化物質のリコピンも同時にとれるトマトワイン。将来、日本での売り出しにも意欲的とのことなので、いただける日が待ち遠しいです。
photo by Thinkstock/Getty Images
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