スフィンクスが言った通り、あのあとも数々の試練があった。

全員が同じタイミングで攻撃しなければ倒せないヒエラコスフィンクス、寿司を作ってこいと言うクリオスフィンクス、そして試練とは全く関係のない場所でトラップに引っかかり続ける村長……それら全てに立ち向かい、俺たちはようやく遺跡の最深部に到着した。


 

 最深部はこれまで通ってきた部屋とは雰囲気が明らかに違っていた。


広々とした地形は半ドーム状になっており、見上げると綺麗な青空が見える。目を奪われるその美しい光景は、これまでの疲労を忘れるほどだった。


しかし、俺たちは独特の様式美だけに目を奪われていたわけではない。


俺たちの目線の先には宝の山……そして、その上にはドラゴンがいた。


まるで宝を守るかのように居座り、グルルルと寝息を立てている。硬そうな鱗に覆われたその大きな体は、ざっと見た感じ10メートルくらいはありそうだ。


村長からドラゴン