戦後組織の変遷1-2◎組織の内的崩壊
目的を失った組織は腐敗する。目的を失うとは目的を達成したということでもある。目的達成のために組織を結成し、勢力を拡大していくううちに充分に当初の目的は達成しているのに、慣性の法則で拡大の勢いが止まらない組織が溢れている。手段が目的化してしまったのだ。組織の構成員は、意識の上では、もう当初の「目的」は喪失していることを自覚しているのに、留まることが不安で、これまでの方法論を忠実に実行していく。不純な組織論は、その方法論の不純さにより、組織の力を個人的に利用するという連中が出てくる。目的が明確で純粋な組織論のうちは、個人は組織に忠実であり、滅私奉公が自然な雰囲気として満たされている。しかし組織としては完成されているのに、組織の目的が曖昧になってくると、組織の権力者は余計な私欲を考える余裕が出てしまうのだろう。
この10数年間、あらゆる戦後型組織の腐敗が
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