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近代麻雀プレミアリーグ第七節レポート

2015/07/12 19:00 投稿

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2015年4月から最強戦CHで配信されている「近代麻雀プレミアリーグ」の各節レポート


第七節A卓。
対局者は、達也(+160.5)・瀬戸熊(-160.9)・寿人(-89.8)・小林(+288.3)の4名。
残るはあと半荘2回。瀬戸熊は大トップ2回が必要で、寿人もトップ1回かつ3着以下は引けない状況である。

だが、この両者の明暗がいきなり分かれた。
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東2局1本場
最初のテンパイを入れたのは南家・寿人だった。
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pai_s_7m.jpgツモなら567確定の三色テンパイなのに、実際に引いたのはpai_s_5p.jpg。ドラ表示牌のスジといういかにも感触の悪いテンパイである。が、贅沢を言っている場合ではない。寿人は打pai_s_5m.jpgで即リーチをかける。

これに対し、東家・瀬戸熊にもすぐテンパイが入る。
pai_s_2m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_1s.jpgpai_s_2s.jpgpai_s_1p.jpgpai_s_2p.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_7p.jpg ツモpai_s_6p.jpg ドラpai_s_4p.jpg

1回でも親を無駄に流したくない立場の瀬戸熊。余り牌のpai_s_3p.jpgを切るが、当然これが一発で寿人への満貫放銃となる。ツモpai_s_4p.jpgなら当然放銃はないし、ツモpai_s_3s.jpgでもドラのpai_s_4p.jpg受けに取ると思われるのでこちらもまた放銃はない。唯一、あの形のイーシャンテンから放銃するパターンがツモpai_s_6p.jpgである。流れを重んじる瀬戸熊にとってこの事実は大きい。今回のプレミアリーグの苦戦を象徴するかのような放銃であった。

実際、次の局も小林のpai_s_2m.jpgpai_s_5m.jpg待ちリーチに対し、次のテンパイを入れる瀬戸熊。
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今度は小林の現物にpai_s_6m.jpgがあったのでpai_s_5m.jpgを切らずに追っかけリーチをかけられた。この後、形式テンパイを目指して寿人がチーを入れるが、もしこの動きがなければ瀬戸熊が小林の高めでかつラス牌のpai_s_2m.jpgを掴んでいた。オカルトめいた話で恐縮だが、これをみて「やはり瀬戸熊はよく掴むなぁ」と思ってしまった。だが、実際には放銃を免れているので、もしかしたらこれが何かのきっかけになるのかな? という気がしないでもなかった。

事実、瀬戸熊は苦しいながらも本人なりに色々と工夫をしている。
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たとえば、南1局1本場のこの手。
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ダブpai_s_nan.jpgをポンしてホンイツを目指すところだが、ここで瀬戸熊はpai_s_9s.jpgを捨てた。字牌を捨てるよりややロスがある選択である。ホンイツをボカすための一打であるのだが、それは座り順も関係していたのである。

瀬戸熊「上家が達也だから、普通に仕掛けても鳴けないだろうと思っていた。特にホンイツをやるとよく絞られますからね」

この局は小林の速攻が決まって全く手を進められなかった瀬戸熊。だが、自分に風を吹かせるため、小さなことでもできることを地道にやっているのがよくわかる。だが、きっかけをつかめないまま最後の親も落ち、オーラスの1本場をラス目で迎えていた。

その瀬戸熊がラストチャンスともいえるテンパイを入れる。
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直後、親の小林から同テンで追っかけられたが、瀬戸熊は見事高めのpai_s_8s.jpgでハネ満をツモ。ラスから一気のごぼう抜きで逆転トップを飾った。

第七節A卓 結果
瀬戸熊+52.0 寿人+10.0 達也-18.9 小林-43.1

ちょうどトータル順位と正反対の着順となったこの対局。ボーダーラインモ下がりそうな気配があるだけに下位から突っ込んでくる可能性も十分ある。



第七節B卓。
対局者は、石橋(-53.4)・じゃい(-9.6)・藤田(-111.8)・魚谷(-22.9)の4名。

2連勝した石橋がボーダー争いに加わり、決勝進出の椅子をめぐる争いが一気にヒートアップ。マイナスの大きい藤田が大きなトップを取ればさらに混沌としてくる。
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だが、この局の前半はじゃいの一人舞台であった。
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東1局にタンピンのフリテンリーチを決めて1300・2600。その後は3局連続で流局したものの、そこから5局連続でアガリを決めたのである。

特に南入直後ではダブリーのアガリも決まった。
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789確定の三色への変化もあったが、ダブリーということもありそのままリーチを敢行。これにつかまった藤田は一気に苦しい点数状況に追い込まれる。

じゃいはさらに親で連荘。
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常に先手を取られる相手三人は苦しいが、これにつかまるのはやはり「前にでるしかない」藤田であった。
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じゃいのリーチを受けた一発目が次の形。
藤田の手牌
pai_s_3s.jpgpai_s_4s.jpgpai_s_5s.jpgpai_s_1p.jpgpai_s_2p.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_4p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_6p.jpgpai_s_9p.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_8m.jpgpai_s_8m.jpg ツモpai_s_2m.jpg ドラpai_s_7p.jpg

すでにpai_s_2m.jpgを2枚捨てている藤田にとって、このpai_s_2m.jpgpai_s_5m.jpgはいかにも当たりそうな予感もする。とはいえ、pai_s_8m.jpgを二丁落として回るほど余裕のあるポイント状況ではない。場を良く見ると、じゃいの4巡目の捨て牌にはpai_s_8p.jpgがある。一通のために取っておいたpai_s_9p.jpgだが、ここはpai_s_9p.jpgを捨てておこう、となりこれが放銃となってしまうのだ。まさに負のスパイラルである。

じゃいはさらにペンpai_s_7m.jpgの一通のアガリを魚谷からロン。さらに、じゃいのリーチ・魚谷のメンホンpai_s_6m.jpgpai_s_9m.jpg待ちをかわして石橋が魚谷からアガリを決める。

南2局3本場 北家・石橋のアガリ
pai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_9m.jpgpai_s_9m.jpgpai_s_3p.jpgpai_s_4p.jpgpai_s_7s.jpgpai_s_8s.jpgpai_s_9s.jpg pai_s_chun.jpgpai_s_chun.jpgpai_r_chun.jpg ロンpai_s_2p.jpg ドラpai_s_7p.jpg

実はこの時点で魚谷と石橋のトータルポイントが2.4p差まで迫っていた。
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次局、その石橋がアガリを決め、魚谷を上回ること4.0p。ついにボーダーライン上に立ったのである。
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だが、魚谷もすぐに差しかえす。
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オーラスの親で難しい選択を迫られた魚谷。
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ドラがpai_s_3p.jpgだけに、pai_s_3m.jpgを切ってリャンメン固定したいところだがpai_s_1m.jpgを既に捨てている。結局、ここでpai_s_1p.jpgを捨てた魚谷だが、数巡後にドラのpai_s_3p.jpgを引いて今度はpai_s_1p.jpgがフリテンになる可能性のあるイーシャンテンになる。いかにもチグハグな感じのするツモだが、これを上手くアガリに結びつけた。

魚谷のアガリ
pai_s_3m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_6m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_4s.jpgpai_s_5s.jpgpai_s_2p.jpgpai_s_2p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_6p.jpgpai_s_7p.jpg リーチツモpai_s_6s.jpg ドラpai_s_3p.jpgpai_s_4s.jpg 裏ドラpai_s_4s.jpgpai_s_hatsu.jpg

これで2着は目前の位置までで戻した魚谷。だが、石橋の満貫によって魚谷の連荘は阻止された。12巡目、ダブpai_s_nan.jpg暗刻の石橋は、微差の2着めからカンpai_s_3m.jpgリーチを敢行。
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ヤミでもアガれる手だけに思い切ったリーチかと思われたが、石橋には勝算があった。

石橋「pai_s_5m.jpgポンで食いタン狙いの魚谷がいて、直前に藤田さんから出たpai_s_3m.jpgに誰もポンがかからなかったので、山に残っている可能性が高いとみて、少しでも得点を叩くためにリーチをかけました」

このpai_s_3m.jpgを藤田から討ち取り満貫で2着を維持した石橋。最終節へつながる大きなアガリとなった。


第七節B卓 結果
じゃい+73.5 石橋+16.7 魚谷-14.9 藤田-75.3

第七節を終えてスコアは以下の通り。
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ついに石橋がトータル4位に浮上。とはいえ、マイナス36.7pということで瀬戸熊にも十分逆転の可能性は残っている。いよいよ残りあと1節。決勝進出を果たすのはいったい誰か!?

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