名を正す のコメント

国民の理解が進んでいないというのは正しくない。議論を重ねるほど法案の欠陥が露呈し、結局この法案の正体が「アメリカのアメリカによるアメリカのための法案」であることが浮き彫りになっている。アメリカの下請けとして、アメリカの要請に従って戦争に参加することになる。その際、戦争の「元請け」であるアメリカという国のこれまでやってきた戦争の妥当性が非常に怪しいものであることに国民は気づいており、そこに不安を覚えているということである。

それにしても、法案の賛成者の中に、この法案がなければ日本の安全が保てないと勘違いしている人がいることに驚く。個別的自衛権と集団的自衛権の区別がついていないからである。アメリカが何のためにこの法案のシナリオを書き、それを日本に実行させようとしているかを考えてみれば、それは純粋に日本を守るためではないことはわかるはずだ。アメリカはそんなに親切な国でも、お人好しな国でもない。

日本の政治リーダーに必要なことは、もっともっと外交能力を高め、アメリカとも中国とも、さらにロシア、EU,中東諸国とも平和に資する外交交渉をするべきである。それが文民である政治家の仕事であろう。その時に、現行憲法は最大最良の平和的武器になるはずだ。日本国家のコンセプトを日本国憲法に置くことは当然のことであり、この憲法の基に国会議員の資格を与えられたすべての政治家の義務でもある。

ただし、以上のことは現政権には望めないことも事実である。なぜなら、彼らと彼らを支える官僚機構はアメリカの下請けになることによって権力の基盤を維持し、権益を享受しているからである。このような政治家と官僚が政治を支配していることに日本の悲劇がある。
しかし、日本国及び国民はアメリカと是々非々で対等に交渉できる力は十分にある。一例をあげれば、ドイツもフィリピンも韓国もアメリと交渉しつつ自国の立場を貫いてきている。いまだにアメリカのいいなりになっているのは日本ぐらいだ。下請けになることによって権益を得ている現政権には、そうする気は毛頭ない。ならば、彼らに政権をゆだねてはならない。選挙という手段が我々には残されている。

No.2 111ヶ月前

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