小出裕章氏は原子力分野の専門家として、いささかもぶれることなく原発の持つ危険性について警告を発し続けられた反骨の研究者として、広く尊敬を集めてこられました。そのため、京都大学では定年まで助教のまま留め置かれる不遇を経験されましたが、めげることなく時の権力と闘い続けてこられました。まさに研究者の鑑ともいうべき立派な方であると深く尊敬しています。 その姿は、わが国で初めて水俣病を告発するなど、公害の分野で権力と闘い続けたため定年まで東大工学部助手の地位に留め置かれた環境学者宇井純氏の姿と重なるものがあります。 宇井氏はその後、沖縄大学の教授に迎えられ、晩年はUNEPグローバル賞やアジア太平洋環境賞を授与されました。 若干個人的な思い出で恐縮ながら、もう何十年も前の大学助手時代、私の専門の法律学の学会で公害調査の結果について発表したところ、偶々同氏が出席しておられ、大変的を得たご指摘を頂いたことを感慨深く覚えています。 小出氏とはまだお目にかかったことがないのですが、来年2月当地へ赴かれた折、ご講演を伺うことになっており、楽しみにしています。
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孫崎享チャンネル
(ID:30578355)
小出裕章氏は原子力分野の専門家として、いささかもぶれることなく原発の持つ危険性について警告を発し続けられた反骨の研究者として、広く尊敬を集めてこられました。そのため、京都大学では定年まで助教のまま留め置かれる不遇を経験されましたが、めげることなく時の権力と闘い続けてこられました。まさに研究者の鑑ともいうべき立派な方であると深く尊敬しています。
その姿は、わが国で初めて水俣病を告発するなど、公害の分野で権力と闘い続けたため定年まで東大工学部助手の地位に留め置かれた環境学者宇井純氏の姿と重なるものがあります。
宇井氏はその後、沖縄大学の教授に迎えられ、晩年はUNEPグローバル賞やアジア太平洋環境賞を授与されました。
若干個人的な思い出で恐縮ながら、もう何十年も前の大学助手時代、私の専門の法律学の学会で公害調査の結果について発表したところ、偶々同氏が出席しておられ、大変的を得たご指摘を頂いたことを感慨深く覚えています。
小出氏とはまだお目にかかったことがないのですが、来年2月当地へ赴かれた折、ご講演を伺うことになっており、楽しみにしています。