歴史家の半藤一利氏と作家の五木寛之氏は「人は歴史に学ばない」と言っているが、果してそうだろうか? 確かに今の日本の政府、日本の国会議員、日本のマスコミ、日本の投票者の動向を見ていると二人のインテリゲンチャーの指摘に間違いは無さそう。この指摘は米国の政府、米国の国会議員、米国のマスコミ、米国の投票者にも当てはまる。 米国の人々はドイツのナチズムと戦ったことを忘れている。バラク・オバマとヒラリ・クリントンがウラジミル・プーチンをアドルフ・ヒトラーに譬えても失笑を買うことはなかった。日本人の歴史認識もこれと似たようなもの。 オバマ政権はモスコーを一瞬にして灰燼に化す兵器をウクライナに提供し、ロシアを屈服させようとしているし、ピヴォット アジアとかの名をつけてに日本、韓国、オーストラリアの尻を叩いて中国を大人しくさせようとしている。果して、米国のこの試みがうまくゆくだろうか? 私は米国のこの目論見は失敗すると思っている。西側ではドイツ、フランス、イタリアのインテリゲンチャーだけでなく民衆が米国の欺瞞に気づき始めた。東側では韓国と中国が日本の軍国主義を嫌って連携を始めた。日本と米国とウクライナの歴史を学ぼうとしないゴーマニズムは歴史を忘れずにしかも学んでいるドイツ、フランス、イタリア、中国、韓国が難なく阻止するものと私は楽観的に見ている。 従って、半藤氏、五木氏の主張は日本と米国には当てはまるが、他国には必ずしも当てはまらないのではないかと思う。
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孫崎享チャンネル
(ID:19005377)
歴史家の半藤一利氏と作家の五木寛之氏は「人は歴史に学ばない」と言っているが、果してそうだろうか?
確かに今の日本の政府、日本の国会議員、日本のマスコミ、日本の投票者の動向を見ていると二人のインテリゲンチャーの指摘に間違いは無さそう。この指摘は米国の政府、米国の国会議員、米国のマスコミ、米国の投票者にも当てはまる。
米国の人々はドイツのナチズムと戦ったことを忘れている。バラク・オバマとヒラリ・クリントンがウラジミル・プーチンをアドルフ・ヒトラーに譬えても失笑を買うことはなかった。日本人の歴史認識もこれと似たようなもの。
オバマ政権はモスコーを一瞬にして灰燼に化す兵器をウクライナに提供し、ロシアを屈服させようとしているし、ピヴォット アジアとかの名をつけてに日本、韓国、オーストラリアの尻を叩いて中国を大人しくさせようとしている。果して、米国のこの試みがうまくゆくだろうか?
私は米国のこの目論見は失敗すると思っている。西側ではドイツ、フランス、イタリアのインテリゲンチャーだけでなく民衆が米国の欺瞞に気づき始めた。東側では韓国と中国が日本の軍国主義を嫌って連携を始めた。日本と米国とウクライナの歴史を学ぼうとしないゴーマニズムは歴史を忘れずにしかも学んでいるドイツ、フランス、イタリア、中国、韓国が難なく阻止するものと私は楽観的に見ている。
従って、半藤氏、五木氏の主張は日本と米国には当てはまるが、他国には必ずしも当てはまらないのではないかと思う。