p_f のコメント

> 多くの国民は、辺野古移転を止めれば日米関係が悪くなると思っているが、米国と他の同盟国との関係はそうではない。

堀田善衛著「キューバ紀行」より-

フィデル・カストロは、1960年...ラテンアメリカ青年会議での演説で、キューバ人がもちえた世界についての通信報道、教育内容、書物、映画、TV、政治経済の理論、つまり教養のための日々のパンが、すべて例外なくアメリカ製のものであったことを回想して...市民の誰もが、このアメリカ製のパンなしでは、世界は崩壊する、これに抗したのでは、国をおさめて行くことも決して出来ないという宿命論のとりこになるにいたった。
こういう迷信、伝統的な欺瞞が、武器としてキューバに対して有効に用いられたものであった...

アメリカはキューバだけではなく、あのあたり一帯を「裏庭」だと思っているのである...裏庭だということは、それは要するに附属品だということであるだろう。
ところで、附属品意識というものは、実は附属させていると思っている主人側によりも、ひょっとして附属させられている召使の方に濃いということがありうるかもしれない...

大統領になる前、上院議員だった頃のケネディでさえが、米国のこういう政策の無理無体さを理解していたのである。ケネディは...「米国の友邦から共産党基地へのキューバの変貌の物語は、大局的に見てキューバ人の要求を理解する想像力と同情に欠けていた米国の物語といえる」と明言しているのである...

革命前、キューバの外国貿易の七五%はアメリカと行われていたわけであり...この75%という数字の意味するものは、工業担当相であったゲバラのことばによると、「かつてホセ・マルティは、奴隷になりたいと欲する国は、唯一の国だけと商売をし、自由であろうと欲する国家は全世界と取引きをする、と言ったが、われわれは奴隷になりたいと思ったわけでもなく、また奴隷になりたくないと思ったわけでもない、われわれは奴隷であったのだ」ということに、どうしてもなるであろう。

No.4 124ヶ月前

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