「対外関係でいえば、日本に多大のマイナスをもたらしているのは、日本に基地を持ち、ＴＰＰ等無理を押し付けてくる米国だ」というが、貿易相手国として日本の工業製品を購入して多大な利益を日本に与えてきたのも米国である。過去70年近くの日本の物質的、物理的成長は米国の寄与なくしてはあり得なかっただろう。物事の片側だけを見るのは不当である。
怒りを感じ、その感情を他者にぶっつけるのがなぜ良いことであり、必要だと思うのか、理解しがたい。その様な傾向は日本人より中国人、韓国人の方が日本人に優っている。だから彼らの方が、良い、あるいは正しいと孫崎氏は考えるのか。日本人の多くはそう考えない。中国では日本人に対して怒りを発散させ、施設を破壊したり、日本の国旗に火をつけたりそたが、それが人類史上でどのような望ましい結果を生むと彼は考えているのだろうか。また、「原発反対」と叫んで通りを団体で歩くことが、なぜ整然と科学技術的な議論をするより望ましい結果を生むと考えるのか。なぜ感情の発散の方が話し合いより望ましいのか。脅したり、怒りの感情を表現することは猿やゴリラでもできる。猿やゴリラ並みになることがなぜ望ましいと孫崎は考えるのだろうか。