> やなせたかし:エラクナッチャイケナイ ミットモナイ。 赤塚不二夫氏も同趣旨のことを言っていた気がする。そして、ボルヘスの次のエピソードも思い出した- あるときブエノスアイレスにノーベル賞委員会でスペイン語文学を担当していたスウェーデン人がやってきた。委員会はその年の文学賞をボルヘスに与えるつもりだったようだ。ところがボルヘスは歓迎の晩餐会の席で、 「ダイナマイトを発明するとは立派なことだ」 と、ノーベルについて(言わずもがなのことを)言った。 その年、ボルヘスはピノチェー独裁時代のチリを、招かれて訪問した。出発前に例のスウェーデン人から電話がかかってきて、チリに行けば受賞はないものと思ってほしい、と伝えられた。するとボルヘスは、 「人には許しがたいことが二つあります。脅迫することと、脅迫されることです」 と返答した。その結果、受賞はなく、「永遠の候補者」に留まった。 (伊高浩昭氏ブログ「現代ラテンアメリカ情勢」より)
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孫崎享チャンネル
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> やなせたかし:エラクナッチャイケナイ ミットモナイ。
赤塚不二夫氏も同趣旨のことを言っていた気がする。そして、ボルヘスの次のエピソードも思い出した-
あるときブエノスアイレスにノーベル賞委員会でスペイン語文学を担当していたスウェーデン人がやってきた。委員会はその年の文学賞をボルヘスに与えるつもりだったようだ。ところがボルヘスは歓迎の晩餐会の席で、
「ダイナマイトを発明するとは立派なことだ」
と、ノーベルについて(言わずもがなのことを)言った。
その年、ボルヘスはピノチェー独裁時代のチリを、招かれて訪問した。出発前に例のスウェーデン人から電話がかかってきて、チリに行けば受賞はないものと思ってほしい、と伝えられた。するとボルヘスは、
「人には許しがたいことが二つあります。脅迫することと、脅迫されることです」
と返答した。その結果、受賞はなく、「永遠の候補者」に留まった。
(伊高浩昭氏ブログ「現代ラテンアメリカ情勢」より)