世界の中でのロシアの立ち位置とユーラシア大陸の中でのロシアの立ち位置は大きく異なる。 世界では米国が最大の敵であり中国と協調体制を取れる。ユーラシア大陸ではロシア・EU・中国の三角関係下にありロシアは中国と協調体制をとることができない。例えば北朝鮮の武力・兵力がロシアと強く結びついたことは中国にとって悪夢と言ってもいい。 三者間で調整がつかないから米国が出てきているといえる。ロシアの心境は複雑である。EUとの協調体制をとるということであればロシアの立場は賛成であるが、裏面の中国を意識すれば否定しなければならないのである。その理由は「一帯一路」構想の中でウクライナは重要な国であり、経済的には一番強い関係にあり、貿易額は一番であり、人民軍の領土借地の契約を結ぼうとしていた。そのまえにロシアがウクライナに侵攻したのであり、ウクライナとEUにとっては悪夢であったとしか言えない。 中国が絡むと長い戦いが陰湿な形で時々顕在化する。米国とどのような形で中国と対峙できるかが重要である。さりとて米国と一体になればロシアの組織体が持たない。中国が絡むと中央アジアは中国にすり寄った関係になり、ウクライナはEU・米国とロシアの帰趨を眺めていることになるのでしょう。武力・兵力を使わずに中国の一人勝ちである。
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孫崎享チャンネル
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世界の中でのロシアの立ち位置とユーラシア大陸の中でのロシアの立ち位置は大きく異なる。
世界では米国が最大の敵であり中国と協調体制を取れる。ユーラシア大陸ではロシア・EU・中国の三角関係下にありロシアは中国と協調体制をとることができない。例えば北朝鮮の武力・兵力がロシアと強く結びついたことは中国にとって悪夢と言ってもいい。
三者間で調整がつかないから米国が出てきているといえる。ロシアの心境は複雑である。EUとの協調体制をとるということであればロシアの立場は賛成であるが、裏面の中国を意識すれば否定しなければならないのである。その理由は「一帯一路」構想の中でウクライナは重要な国であり、経済的には一番強い関係にあり、貿易額は一番であり、人民軍の領土借地の契約を結ぼうとしていた。そのまえにロシアがウクライナに侵攻したのであり、ウクライナとEUにとっては悪夢であったとしか言えない。
中国が絡むと長い戦いが陰湿な形で時々顕在化する。米国とどのような形で中国と対峙できるかが重要である。さりとて米国と一体になればロシアの組織体が持たない。中国が絡むと中央アジアは中国にすり寄った関係になり、ウクライナはEU・米国とロシアの帰趨を眺めていることになるのでしょう。武力・兵力を使わずに中国の一人勝ちである。