りゃん のコメント

せつない詩であり、一刻も早くパレスチナ問題を解決しなければならないと、この詩を読んでおもわないものはないだろう。同時にわたしは詩と同じようなおもいをポグロムにあったユダヤ人もしただろうなと想像する。

わたしはしばらく前に、帝政ロシア(そしてその後継国であるソ連、ロシア)の責任が非常に重いポグロムが、現在のパレスチナ問題の根源であることを
研究者の仕事を紹介しながら説明したが(※)、あれだけ丁寧に説明しても、ソ連が反米の道具にパレスチナ問題を使っていた頃からの言語空間から外に出ることができないヒトビトを見ると、深く脱力する。

※ 同時にソ連は国連のパレスチナ分割決議に賛成したこと、第一次中東戦争ではイスラエルに軍事援助したことも説明した。

まあこの議論については、わたしは、高齢サヨクにはまったく期待していない(※)。時代がかわれば、パレスチナ問題についても、ロシアについても、踊らされずに新たな考え方をする日本人が増えることだろうとおもっている。

※ 重信房子は、あれでも牢屋にはいったんだから(病気もなおしてもらったみたいだが)、責任はとったのだろう。しかし、パックスアメリカーナを満喫したあげく、空虚なおしゃべりを続けているヒトビトは、もっともたちが悪いとおもう。

ところで、イスラエルの消滅を望むヒトもいるが、消滅はどういうことになるだろうか。イスラエルが消滅した瞬間、一千万人近い政治難民が生まれる。パレスチナ人に虐殺されるひとびともいるだろうが、多くは他の地にのがれることにな
る。でも、どこに行くのだろうか。どこも能力が高く団結力もある他民族など自国内に住まわせたくない。

どの欧州の国も、イスラエルにユダヤ人を棄てた面がある。とくにロシアはポグロムだけでなく、ソビエト崩壊のときにも、多数のユダヤ人がイスラエルに出国した(100万人以上ともいわれる)。今次露宇戦争でも数は不明だが、ある程度の数のユダヤ人が出国したといわれる。ロシアはいまでもポグロムがあるような国だ(ダゲスタン共和国で最近あった)。

もといたところへユダヤ人を帰す、というのなら、現在の国名でいえばウクライナ、ベラルーシ、そのほかの東欧、そしてロシアということになる。
ポグロムにもっとも責任があり、ソビエト崩壊後もユダヤ人をイスラエルに捨てているのがロシアであることを考えれば、わたしは、ロシアのどこかに新イスラエル国をつくって当然だとおもう。

もちろん、現実的なはなしではないことは承知だが、ではなにが現実的なはなしなのか。そしてそれをパレスチナにうけいれさせることに、ロシアには責任はないのだろうか。

No.7 5ヶ月前

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