中庸左派 のコメント

>米国は、日米韓の反中同盟作る意図。「北朝鮮の脅威」が不可欠。この中、日朝和解の動きを容認するか

 拉致問題について、私の受け止め方は日本における悪しきナショナリズムの発露になっていると考えている。

 だから、拉致被害者の人権尊重の観点から、解決を加速させるべきだとは思うが、正直に言えば、一歩引いて冷めた目線で眺めていた。

 私は真に解決したいなら、国交正常化すれば良い、と考えている。

 それが、一朝一夕には難しいなら、制裁ではなく対話、外交交渉をするしかない。

 北朝鮮への制裁により、拉致問題が前進したとは全く言えないだろう。
 家族会の言説にしても、制裁一辺倒の強固姿勢が目立っていた印象だ。
 被害者団体とはいえ、ある種の民間運動団体が外交上の対立のタネ或いは障壁のような存在になりかねないとを常々危惧してきた。

 また、北朝鮮のミサイルは基本的にはアメリカ帝国に向けて配備されているのだろうから、米軍基地のあり方もふくめて、本来なら、日本独自の対北朝鮮外交があるべきだ。

 しかるに、Jアラートだかなんだか知らないが、やたらと北朝鮮脅威を煽る空気感に違和感を禁じえない。

 そうした形で全体として北朝鮮敵視の空気感が醸成されながら、日本社会においては悪性ナショナリズム或いは北朝鮮差別の正当化にも繋がっているように、私には見える。

 例えば、朝鮮総連系学校に補助金を支出しない地方自治体はあからさまな差別を行っている。恥じるべきあり、全ての朝鮮総連系学校に等しく補助金を行き渡らすべきと考えている。

 朝鮮総連系学校へのヘイトクライムもなくならない。

 個人的には、悪しきナショナリズムの克服ということを重要視している。それは、アジアへの侵略植民地支配という負の歴史を背負っている日本固有のテーマではないか、と考えている。脱亜入欧的アジア蔑視や名誉白人みたいなカンチガイが侵略植民地支配を補強したのではないか、と考えているからだ。

 そのような問題意識からすると、拉致問題や北朝鮮敵視は、日本人の悪しきナショナリズムを刺激する材料になりうるだろう。

 悪しきナショナリズムの芽は摘み取るべきだ。拉致問題での対話、その先の国交正常化は成し遂げるべきである。

 しかし、アメリカ帝国の横やりには、まことに警戒が必要だろう。

No.3 16ヶ月前

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