中庸左派 のコメント

 Moon of Alabamaの記事から
①ブリンケン発言、2022 年 8 月 23 日
「私は国際社会に対し、すべてのロシア軍がウクライナから撤退するまで、プーチン大統領とその実行者に対するコストと圧力を高め続けるよう促しました。クリミアはウクライナです。それが 2014 年の私たちの立場であり、2022 年もそのままです。」

②ブリンケン発言、2022 年 12月 5日
「私たちの焦点は、これまでやってきたことを継続することにあります。それは、ウクライナが自らを守るために必要なもの、ロシアの侵略に対して押し返すために必要なもの、領土を取り戻すために必要なものを確実に手に入れることです。それは2月24日以来、奪われており、経済的にも人道的にも、毎日この国で起こっていることに耐えるための支援を確実に実行します。それが私たちの焦点です。」

 以上を比較して、Moon of Alabamaの著者は[2 月 24 日以降 [ウクライナ] から併合された領土には、ロシアが 2014 年に「併合」したクリミアは明らかに含まれていません。]として、ニュアンスの「後退」を指摘している。

 RTの記事によると、元CIA職員のフィリップ・ジラルディ氏は、ロシア国内の2つの飛行場に対する月曜日の無人機攻撃について、「私の考えでは、これは戦争をエスカレートさせようとするゼレンスキーの明らかな試みだ」と述べたとのこと。

 今日の毎日は、「ブリンケン米国務長官は6日の記者会見で、ロシアが国内の空軍基地で爆発があり、ウクライナの無人航空機(ドローン)によって攻撃されたと発表したことについて「米国はウクライナがロシア国内を攻撃することを促さないし、その能力も与えていない」と強調した。爆発でウクライナの関与が裏付けられれば、ロシア領内深くへの初めての攻撃とみられ、戦闘が激化するおそれがある。」と書いていた。

 マクロンもテレビ番組で、「(対処しなければならない)重大事項の一つは、プーチン大統領がいつも語っているように、北大西洋条約機構(NATO)がロシアの玄関先まで迫ってくるという(ロシアにとっての)不安と、ロシアを脅かしかねない兵器の配備だ」(朝日)と述べたというし、欧米がウクライナとの距離を置き始めた兆候では、と期待している。

 それにしても、ポーランド国内へのミサイル誤射事件といい、ロシア領内への攻撃といい、ゼレンスキーはなりふり構わぬムダな抵抗と、その結果としての人命軽視の戦争の拡大継続を意図しているとしか考えられない。ロシアの空軍基地への攻撃に使われたのは、ウクライナから発進した旧ソ連製の旧式の無人機との説もある。

 ウクライナが勝っているかの錯覚をしている人には、ユーチューブでウクライナでの停電生活の現実をよく見ることをおすすめする。彼らは、戒厳令下でネオナチに乗っ取られた自国政府に対して、戦争反対の声もあげられ無いのだろう。恐ろしい衆愚政治の行き着いた結果だ。

 そういえば、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、つい最近ツイッターで公開されたビデオで、ロシアが特別軍事作戦を開始してから9か月で「10万人以上のウクライナ軍兵士が殺された」と口を滑らした。しかも、約2万人の民間人も命を落としたと付け加えた、とのこと。

 孫崎先生が指摘されたように、最終的にロシア軍は戦術核兵器の使用を辞さないとするなら、ウクライナ敗北という形での戦争終結以外はあり得ない。ロシアには「敗北」は選択できないのだから。だから、ウクライナ敗北は時間の問題であり、長期化すればするほど、ウクライナ市民とウクライナ軍兵士の死者が増大し、ウクライナ経済も市民生活も破綻が拡大長期化するだけだ。

 しかし、日本国内には主流権威筋メディアとそれを軽信する一般大衆は、相変わらずゼレンスキーウクライナを応援し、ウクライナ人の死者増大の後押しをしている。私はそういう人達を理解に苦しみながら眺めるのみである。

No.7 24ヶ月前

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