りゃん のコメント

国・地域別輸出の項目をみて、前年同月比でのきなみマイナスのなか、中国はのびている。

一方、主要商品別輸出の項目をみると、のきなみマイナスのなか、のびているのは 半導体等製造装置だけである。つまり、前年同月比(8月)で比べた日本の対中輸出ののびは、他もあろうが、半導体製造装置によるところが大きいと考えられる。

なぜ半導体製造装置がのびるのだろうか。

中国は現在自力ではじゅうぶんな半導体(スマホのSoCなど)をつくることができない。できないが、急速に内製の体制をととのえ、いずれは半導体やさらには半導体製造装置の輸出国になろうとしていた。その方法は、例のごとく、買う、盗むだ。日本から半導体製造装置を輸入するのは、買う、の一環なのだ。日本からみれば、日米の首を絞める縄を輸出しているのに等しいのだが、中国が爆買いしようとすれば、目先の利益は魅力的である。

しかしここにきてトランプが 米国の原産の半導体技術を中国に輸出することの規制をはじめた。まだ先行きは不透明なのだが、かなりありうるシナリオとしては、日本から中国への半導体等製造装置輸出もいきなり落ち込んでいくだろう。

なお、奴隷についての議論があったので一言述べておくが、そもそもslaveの語源は古代ギリシャが奴隷にしていたスラブ人だという説もあるくらいで、奴隷の起源は資本主義より古い。たぶんほとんど人類の起源とともにある。ヨーロッパ中世には地中海貿易(すでに世界貿易に近い)がおこなわれたが、そこで中国等からジェノバ等にイスラム商人がはこんできた国際商品としての絹や胡椒などとイタリア商人が交換したものの中にも奴隷がいる。中国自体に目を向けると、やはり奴隷の歴史は古いが、清のころにはすでに新疆、ウイグル、モンゴルなどの住人が犠牲になっているといわれている。北朝鮮からの脱北者が中国で性奴隷にされているというはなしはつい最近のことだ。欧米は資本主義のチャンピオンになったから黒人奴隷が目立つが、ここでも、米国がろくでもないと百万回いっても、中国は立派な国にならないの法則があてまはる。

No.8 50ヶ月前

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